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手倉森J攻守に課題 パワープレー効果なく高さ対策通用せず

[ 2015年9月24日 05:30 ]

<町田・U22選抜>後半、決勝ゴールを許しぼう然とする植田(右から3人目)らU22選抜イレブン

J3第30節 J―22選抜0―1町田

(9月23日 町田)
 U―22日本代表主力が集まり手倉森誠監督(47)が指揮を執ったJ3のJリーグ・U―22選抜(J―22選抜)が23日、町田に0―1で敗戦。来年1月に行われるリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(カタール)まで約3カ月半と迫る中、攻守両面で不安を露呈。選手は「危機感」を口にした。

 アジアを突破できるのか?残ったのは不安だった。五輪本大会でメダル獲得を目標とするチームが、J3クラブに敗戦。DF岩波は「言い訳のできない負け。危機感を持ってやらないといけない」と話し、MF中島は「(これから)一秒も無駄にできない」と神妙な顔つき。DF奈良も「アジアで戦う土台ができていない。(もうすぐ最終予選という)雰囲気になっていない」と厳しい表情で振り返った。

 前半はロングボールを多用した。相手のDFラインが高いという分析から、最終ラインからでも中盤を省略してボールを放り込んだが、精度を欠き、ことごとく引っかかった。「同じタイミングでしか出てこなかった。1タッチ入れてから出すとかしないと」とFW浅野が話すように、工夫も足りなかった。終盤にDF植田を前線に上げパワープレーを採用したが、効果は薄かった。

 守備面では後半27分、相手の左CKから1メートル91のFW戸島に頭で決められた。最終予選の1次リーグで対戦する北朝鮮には、8月の東アジア杯でハリルジャパンが決勝点を決められた長身FWパク・ヒョンイルがいる。そのシミュレーションとなったが抑えられず。岩波は「試合前から監督が言っていたが…。修正しないといけない」とうなだれるしかなかった。

 試合中、相手のラフプレーにヒートアップする場面もあった手倉森監督は「収穫は負けたこと。厳しい態度で次に臨むことが僕にとっても大事」と、選手とともに自らも律した。視察した霜田技術委員長は「日の丸を背負っている。公式戦の準備がどれだけできていたか」と選手の精神的な部分に物足りなさを感じ取った。この敗戦を無駄にしないために。選手には一層の奮起が求められている。 

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