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浦和MF柏木の自信「代表でもできる」 飛躍へフォーム改造中

[ 2015年9月19日 11:40 ]

走り方のフォーム改造に着手している浦和MF柏木陽介

 まるで「女子みたい」と揶揄(やゆ)されることもあった走り方は明らかに躍動感を増した。浦和のMF柏木陽介は今季、走り方のフォーム改造に着手している。「トレーナーからは腸腰(ちょうよう)筋、腿裏の筋肉を使えている。以前よりも速くなっていると言われる。その分、負担がかかっているので今までにない痛みはある」と話す。

 以前よりも蹴った足の腿の位置が高くみえる。特に意識しているのが腸腰筋だ。腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群で腿を上げる動きには不可欠だ。骨盤の傾きを正常に前傾させ、逆に腸腰筋が衰えると骨盤が後方に傾き、姿勢が悪くなる原因にもなるという。特に陸上の短距離選手などが発達していると言われ、瞬発型のアスリートにとっては生命線だ。

 今季の柏木は、試合中に腰痛などを訴え、途中交代する場面も目立つ。だがこれまでに経験のない痛みはむしろフォーム改造への手応えとも言える。

 7月、柏木は約3年半ぶりに東アジア杯の日本代表に招集されたことでがぜん、日本代表への距離が近くなった。結局、左内転筋痛のため無念の辞退を余儀なくされたが、目標は明確になった。負傷も癒えた8月以降、守備的MFの位置から速攻、遅攻を使い分け、意図的に相手選手を走らせたり、ゲーム支配ぶりが際立つ。

 「(トップ下の)1個後ろの司令塔というイメージでプレーしている。それが出来たとき、代表にもいないプレーヤーというか、代表でも出来ると思う」と話す。柏木がここまで強烈に日本代表を意識したコメントを語るのは珍しい。フォーム改造の過程で必然と言える腰痛などが癒え、新たな筋肉と走り方が合致する日もそう遠くはなはず。より大きく羽ばたくため、今はじっと牙を研いでいると言ったところか。

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2015年9月19日のニュース