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アギーレ氏、周囲にかん口令「何も話すな」 交渉は最終局面へ

[ 2014年7月6日 05:38 ]

日本代表次期監督最有力候補のアギーレ氏(ゲッティ)

 日本サッカー協会が日本代表の次期監督候補として一本化して交渉を進めているメキシコ人のハビエル・アギ―レ氏(55)の周辺に緊張感が漂い始めた。テレビ解説を務めるメキシコのテレビ局テレビサ関係者にかん口令を敷き、スケジュールが外部に漏れないよう徹底。5日未明には日本協会の原博実専務理事(55)が最終交渉のため日本を出発し、次期監督問題が最終局面に突入した。

 世界各地のテレビ局が集結するリオデジャネイロ郊外の国際放送センター。その一室にオフィスを構えるテレビサ臨時支局に常駐する幹部はスポニチ本紙の取材に対し「アギーレのことは何も話せない。今後どの試合に行くかも知らない。アギーレから何も話すなと言われているんだ」といら立った様子を見せた。テレビサはW杯期間中にアギーレ氏が解説を務めるスペイン語圏最大のテレビ局。これまでは、日本のメディアによるアギーレ氏のスケジュール確認などには丁寧に応対していたが、一転して口を閉ざし始めた。

 アギーレ氏が周辺の関係者にかん口令を敷いたのは、交渉が最終局面を迎えたからに他ならない。5日未明に次期監督選任の全権を持つ原専務理事が最終交渉のため、日本を出発。アギーレ氏の代理人を務めるアルティガス氏は本紙の取材に「日本協会と交渉をしているのは事実。アギーレとは毎日、電話で話をしているが、日本協会の交渉相手の名前や内容については話せない。日本の他に2つオファーがあるが日本からのオファーに最も関心を持っている」と交渉成立が秒読みに入ったことを示唆した。

 18年W杯ロシア大会に向けた日本代表の新体制初戦となる親善試合は9月5日(札幌、相手未定)。10年W杯南アフリカ大会後は監督決定に時間を要し、最初の2試合は原専務理事自身が暫定監督を務めた。今回は同じ失敗を繰り返さないためにも、7月中の決着を目指している。推定年俸約2億円を基本とした条件面、コーチ人事などに大きな隔たりはなく、あとは細部の詰めを残すのみ。Xデーを前に、アギーレ氏の周辺は緊迫感が漂っている。

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2014年7月6日のニュース