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本田 1・6ミラン初陣でコロンビア代表DFと前哨戦

[ 2013年12月13日 05:30 ]

モスクワから帰国、サポーターにサインする本田圭佑

 “仮想W杯”の幕開けだ。11日に今冬のACミラン入りが明らかになった日本代表MF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)が12日、成田空港着の航空機で帰国した。背番号は10、契約期間は3年半で年俸は推定250万ユーロ(約3億5250万円)。セリエAには来年6月のW杯ブラジル大会で対戦するコートジボワールやギリシャ、コロンビアの代表選手が数多く在籍。新天地での戦いはW杯に向けても重要な意味を持つ。

【W杯1次リーグC組】

 早朝から空港に待ち受けていた報道陣とファンの数が話題の大きさを物語っていた。黒で統一されたシャツとパンツを身にまとった本田を発見すると、ファンから黄色い声が上がった。中には握手されて泣き出す女性ファンもいた。前日11日にミランのガリアーニ副会長が本田獲得を明言。本田自身が口を開くことはなかったが、「楽しみで仕方がない」と話していた次なる戦い、そして来年6月に開幕するブラジルW杯へ向けての火ぶたはいよいよ切られる。

 本田への期待は高い。今夏の移籍はかなわなかったが、当時からミランはトップ下のポジションと背番10を用意していた。チームは現在、9位に低迷する中、アッレグリ監督は「技術が非常に高い。素晴らしいパーソナリティーを持っている。チームに役立つ選手だと思う」と早速、救世主に指名。かつてACミランを率い、現在、ロシア代表を指揮する名将カペッロ監督も「ミランにとっては良い補強だ。凄くまじめでプロフェッショナル。違いを見せつけることができる選手。特にFKでね」と活躍に太鼓判を押した。

 1月3日に正式に加入する本田の注目のデビューは、移籍の事務手続きが順調なら来年1月6日、アタランタ戦。これはセリエAでの活躍を占うどころか、日本代表にとっても大きな意味を持つ一戦となった。対戦相手のDFラインにはW杯1次リーグ最大の難関となるコロンビア代表のDFジェペスがいる。A代表キャップ「94」を誇る37歳のベテランながら1対1の強さは健在。本田にとって相手の能力を肌で感じるW杯への格好の予行演習の場ともなる。

 セリエAにはボローニャにギリシャMFコネがレギュラーとして君臨、ローマにはコートジボワール代表FWジェルビーニョが攻撃の軸となるなどW杯で対戦するチームの代表候補は13人にも及ぶ。ロシア・リーグでは代表候補はわずかに2人。本田はW杯で同組となった対戦相手の印象を「イメージしていなかった。ギリシャのことはよく分からない。調べると非常に良い選手がいる」としたが、6月の大舞台を見据えても今回の移籍は本田にアドバンテージをもたらすことになる。

 11月の親善試合オランダ戦後には「なめているヤツらを一人一人ぶっつぶしていくだけ」と強気に語っていた。来るべきイタリアでの戦い。目の前の敵を倒し続けることは自身のレベルアップそして、W杯への飛躍へとつながる。

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