えっ！？またボランチ…麻也「さすがに厳しい」

＜ＶＶＶフェンロ・ユトレヒト＞後半、ドリブルで攻め込む吉田麻也

オランダ１部第２節 ＶＶＶフェンロ１―３ユトレヒト

（8月18日）
　ＶＶＶフェンロの日本代表ＤＦ吉田麻也（２３）が１８日、ホームのユトレヒト戦で後半１５分からワンボランチとして途中出場した。４月１５日のユトレヒト戦以来の中盤起用。慣れないポジションのため、パスミスから同１７分の失点に絡んだが、ロンドン五輪、そして１５日のＡ代表ベネズエラ戦と続いた超過密日程に負けず奮闘した。カレン・ロバート（２７）は後半３１分から途中出場。ユトレヒトの高木善朗（１９）は出場しなかった。

　吉田自身もビックリの起用だった。１―２の後半１５分から途中出場したザックジャパン不動のセンターバックに、ロクホフ監督が命じたポジションはボランチ。「ボランチかと思って。さすがにボランチは厳しいよ。自分の攻撃センスのなさに驚きました。周りもチームとして組織していないし」。４月１５日のユトレヒト戦で１度は経験しているものの、慣れないポジションに四苦八苦。同１７分にはパスを相手にカットされ、そのままボールをつながれて３失点目を喫した。

　それでも劣勢をはね返そうと、体にムチ打って前線に顔を出しロングボールのターゲットになるなど奮闘した。ロンドン五輪から１５日のＡ代表ベネズエラ戦まで２１日間で７試合にフル出場。日本で数日のオフを取るつもりでいたが、「すぐに帰ってこい」とチームから非情指令を受け１６日にオランダに戻った。６月のＷ杯最終予選ヨルダン戦で痛めた右膝も「パーフェクトではない」が、当初は出場予定がなかったこの日も緊急登板し、鉄人ぶりを発揮。次戦は２５日のＡＤＯデンハーグ戦。中６日となるため「ゆっくりします」と息をついた。

　ただ移籍に関しては待ったなしだ。今夏の移籍期限も３１日に迫っている。セリエＡのカターニアとペスカーラから身分照会を受けているが、正式なオファーはまだ届いていない。「（移籍期間終了まで）半月を切っているので、焦っています。ここ（ＶＶＶフェンロ）であと１年やるのは考えづらい」。ボランチ起用はもうごめん。ステップアップを目指して、移籍先を探し続けていく。