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本田、W杯VTR弾だ!敵将は元カメルーン指揮官

[ 2012年6月3日 06:00 ]

(左から)香川、駒野、本田、内田がパス回しの練習をする

ブラジルW杯アジア最終予選 日本―オマーン

(6月3日 埼玉スタジアム)
 日本代表は3日、ブラジルW杯アジア最終予選の初戦でオマーン代表と対戦する。2日は試合会場の埼玉スタジアムで最終調整を行った。オマーン代表のポール・ルグエン監督(48)は、日本代表が2年前のW杯南アフリカ大会の1次リーグ初戦で撃破したカメルーン代表の当時の指揮官。その一戦で決勝ゴールを決めたMF本田圭佑(25)はザックジャパン快進撃のために、再び敵将を踏み台にする。

 主軸として迎えるW杯アジア最終予選。初戦を翌日に控え、本田の集中力は最高潮に研ぎ澄まされていた。前日1日から無言に徹し、この日も足早にバスに乗り込んだ。言葉にはしなくても、既にオマーン攻略のイメージは膨らんでいた。

 日本中を興奮させた2年前の記憶が呼び起こされる。10年6月14日、W杯南アフリカ大会の1次リーグ初戦・カメルーン戦。相手の指揮官が現在のオマーン代表のポール・ルグエン監督だった。結果は24歳の誕生日の翌日だった本田が「持ってる」と自画自賛したゴールで1―0。親善試合で結果が出なかった岡田ジャパンの停滞ムードを払拭(ふっしょく)し、決勝トーナメント進出への足掛かりとした。くしくもザックジャパンも公式戦2連敗中。深刻さの度合いは違うが、当時と状況は似ている。

 敵将には苦い記憶を植え付けている。ルグエン監督はこの日の公式会見で「午前中のミーティングで日本のどこが強いのかを指摘した。どの選手がこのチームで影響力があるのかも説明した」と入念に対策したことを明言。影響力がある人物はもちろん「HONDA」にほかならない。

 本田はここまで「自分がプレーした試合では、しっかり勝ち点を取りたい。勝ち切りたい」と意気込んできた。出場した試合は15戦連続負けなし(PK戦決着を除く)で、ザックジャパンでは無敗。9カ月ぶりの代表戦となった5月23日の親善試合アゼルバイジャン戦後は爆弾を抱える右膝を極秘検査するなど細心のケアを施した。「得点への自信?なければサッカーをやっていない」とカメルーン戦の再現を見据えている。

 ベスト16に進出しても「まだまだ個の力が足りない」と痛感したW杯南アフリカ大会から2年。一段と成長した本田がルグエン監督を返り討ちにし、ザックジャパンに勢いをつける。

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2012年6月3日のニュース