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沢 今季初フル出場!佐々木監督に完全復活アピール

[ 2012年5月6日 06:00 ]

<千葉・INAC神戸>前半、千葉・保坂(左)と競り合うINAC神戸・沢

なでしこリーグ第4節 INAC神戸3―1千葉

(5月5日 フクアリ)
 良性発作性頭位めまい症で出遅れていたINAC神戸のMF沢穂希(33)が5日、千葉戦で今季初のフル出場を果たした。なでしこジャパンの佐々木則夫監督(53)が見守る中、先制点をアシストしたり、ヘディングシュートを放ったりとロンドン五輪へ向けて完全復活をアピールした。INAC神戸はルーキーFW京川舞(18)が4戦連続ゴールを決めるなど3―1で開幕4連勝を飾った。
【順位表】

 沢がようやくロンドンへの道を視界に捉えた。いずれも先発し途中交代した2月2日の親善試合バルセロナ戦、同29日の代表のアルガルベ杯ノルウェー戦を含め出場5試合目で今季初のフル出場。子供好きな沢らしく快晴のこどもの日に90分間、ピッチを走った。

 「内容的には納得していないし、ふがいない。久しぶりのフル出場で思うような感じではできなかったけれど、一試合一試合ですね」

 第一声で不満を口にしたが、序盤の膠着(こうちゃく)状態を打開したのは沢だった。前半22分、クリアボールをゴール前で奪うと、自分でシュートを狙える位置だったが、「いい状態の近ちゃん(近賀)が右に見えたので」と近賀へパス。先制ゴールをアシストした。

 3点リードの後半30分には、池笑然のFKからヘディングシュート。2分後にもペナルティーエリア外から左足で強烈なミドルシュートを放つなど終盤になっても体力は全く落ちなかった。

 この日は日本協会の小倉純二会長、上田栄治女子委員長、代表の佐々木監督らが駆けつけた。「これで安心。リーグもそうだけど、合宿や五輪に備えてくれるとうれしいね」と小倉会長が言えば、沢の復帰後初めて視察した佐々木監督も「良かったよ。結構いけるようになったね」と満足そうにうなずいた。

 ロンドン五輪の予備登録メンバーは4月下旬に36人に絞られたばかり。18人の最終登録メンバー入りをかけたサバイバルが五輪直前まで続くが、「ノリさんは自分のプレーを分かっているし、今更アピールということでもない。コンディションを上げていけば選んでもらえる」と沢は自信をのぞかせた。復活ロードを踏み外すことはもうなさそうだ。

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