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持ってるOBに力もらった!市船“北嶋効果”で清商初撃破

[ 2012年1月4日 06:00 ]

<清水商・市船橋>8強入りした市船橋の後輩たちを祝福する柏・北嶋

全国高校サッカー選手権3回戦 市船橋3―0清水商

(1月3日 市原臨海)
 市船橋(千葉)が高校選手権で2戦2敗と相性の悪かった清水商(静岡)を下し、8強入りを決めた。同校OBの柏FW北嶋秀朗(33)が観戦する中、前半13分に左CKからのセットプレーで先制すると後半14分にもFKから追加点。同37分にはMF菅野将輝(3年)がダメ押しの3点目を押し込み、3―0で快勝した。準々決勝は5日に行われる。
【3日試合結果 トーナメント表】

 スタンドで応援していた市船橋OBの北嶋が、何度も立ち上がって喜んだ。

 まずは前半13分、左CKのこぼれ球をDF米塚が右足で押し込み先制ゴールを決めた。後半14分にも再びセットプレーから追加点を奪うと、同37分には小中高と北嶋の後輩に当たるMF菅野が、左サイドからのクロスに反応し左足でゴールを奪った。

 「柏も優勝したし、僕たちも優勝して“イチフナ”が強いことを証明したい」。背番号11は憧れの先輩の目の前で強敵を倒し、胸を張った。試合前からモチベーションは高かった。「北嶋さん入ります」。朝岡監督がロッカールームに連れてきたのは選手権に3年連続で出場し、得点王にも輝いた偉大なOBだった。「僕の方が緊張して、選手の顔を見られなかった」と話す北嶋だが、「頑張れ!サポーターの一人として応援するから」と声をかけた。昨季柏で史上初のJ1昇格年優勝を決めた“持ってる男”のサプライズ激励にイレブンが燃えないわけはなかった。

 清水商は大きな壁だった。選手権で過去2度対戦し、23季前は決勝で0―1、その2季後の大会では2回戦で1―1PK負け(6―7)。今度も敗れれば嫌なジンクスができてしまうところだった。朝岡監督は「もともと(選手の)持っている力はある。最大限に尊重しているチームを相手によくやってくれた」と話した。

 5日の準々決勝の相手は同じ関東勢の矢板中央。主将でエースの和泉は「凄い先輩の前で歴史を変えられたので、勢いに乗りたい」。8大会ぶりの栄冠へ、過去優勝4度の伝統校の勢いが加速し始めた。

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