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諦めないで!長友 著書を東北3県の全小中学校に寄贈へ

[ 2011年5月25日 06:00 ]

チャリティーマッチの開始前にピッチに並び肩を組む長友(中央)と中田氏(同右)

 インテル・ミラノの日本代表DF長友佑都(24)が25日発売の著書「日本男児」(ポプラ社)を東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県の全小中学校約2000校に寄贈することが分かった。

 22日にセリエA最終節のカターニア戦にフル出場したばかりの長友は一夜明けた23日、イタリアのペルージャで行われた仙台市の復興支援を目的とした慈善試合にも強行出場。被災地のためにピッチ内外で奔走している。

 シーズン中の限られた時間の中でも、長友は多くの支援活動を行ってきた。3月に日本代表の慈善試合出場のために帰国した際には、生電話で被災者を勇気づけた。25日には自身初の著書「日本男児」が発売されるが、岩手、宮城、福島の被災地3県の全小中学校、約2000校に寄贈することを決めた。

 著書は明大2年から4年余りで世界有数のサイドバックに成長した軌跡がつづられており、寄贈には「諦めずにやってきたから今の自分がある」という努力の大切さなどを感じてもらいたいという思いも込められている。既に予約段階で18万部を突破しており、印税は全額、被災者支援に寄付する。6月には被災地訪問も計画している。

 22日にリーグ戦を終えたばかりだが、23日にはミラノから約450キロ離れたペルージャにチームメートの元イタリア代表DFマテラッツィとともに駆け付け、かつてペルージャに在籍した中田英寿氏らとともに慈善試合のピッチに立った。29日にイタリア杯決勝を控えているため、出場は開始からわずか9分だったが、切れのあるプレーで詰めかけた約1万人のファンを沸かせた。「遠く離れたイタリアにいる僕らができることはこういうことしかない」と慈善試合の意義を熱く語った。

 29日のパレルモとのイタリア杯決勝でも被災者に勇気を与える。「今の自分がいるのは、応援してくれる人たちのおかげやからね。返していかんと」。自身のブログ(GUAPO)でもこう語った長友は「絶対優勝して日本に帰りたいね。いや、優勝する!」と初タイトル奪取を宣言した。

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サッカーの2011年5月25日のニュース