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本田 秘策「高速ブレ球」携え南ア入り ポイントはミドル

[ 2010年6月7日 07:27 ]

南アフリカ入りし、初練習する(左から)GK楢崎、本田、長友

 約16時間の移動で疲れた様子を見せる選手もいる中、 MF本田圭佑(23=CSKAモスクワ)はW杯への秘策を携えて南ア入りした。

 標高1800メートルのスイス・ザースフェーで行った事前合宿で、連日の居残り練習で何度も蹴り込んだ「高速ブレ球」だ。「高地ではボールが大きく揺れる感じはしないが伸びる感じがした」。高地で得意のブレ球が威力を増す感触を得ていた。
 1次リーグではブルームフォンテーン(標高1400メートル)、ダーバン(同0メートル)、ルステンブルク(同1500メートル)の3会場を使用。通常、平地でのキックはカーブで秒速25~28メートル、ブレ球で同28~33メートルを計測するが、空気抵抗の少ない高地ではスピードは上がる。平地で秒速30メートルになる力で蹴ったキックが、標高1500メートルでは秒速30・4メートルを計測したデータがあり、GK川島が「高地では手元でボールが伸びる」と警戒するほど目に見えた変化があった。
 本田はイングランド戦、コートジボワール戦とも不本意なプレーで途中交代。それでも豪快なミドルシュートで相手ゴールを脅かす場面はあり、「ミドルシュートを打つチャレンジはどんどんしたい。チームとしてミドルを打てるシーンをいかに多くつくれるかがポイント」と力を込めた。
 W杯公式球は変化しやすくできているため高地でも平地と同様の変化が期待でき、普段よりも遠い位置からミドル、FKでゴールを狙える。南アでより強力となる左足の武器が中村とのレギュラー争いに決着をつけ、岡田ジャパンの命運をも握る。

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2010年6月7日のニュース