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岡田監督、欧州視察が火山噴火で“視界不良”に

[ 2010年4月17日 06:00 ]

モスクワ行きの飛行機に乗り込む日本代表岡田監督

 日本代表の岡田武史監督(53)の欧州視察プランが大幅な変更を強いられる可能性が高くなった。14日にアイスランドで起きた火山噴火の影響で、16日に成田空港から搭乗予定だったフランクフルト行きの日航機が欠航。急きょ航空会社を変更してモスクワ入りしたが、訪問を予定しているミラノやミュンヘンなどに入れるメドは立っておらず、欧州組チェックやライバル国選手の偵察計画は崩壊の危機を迎えた。

 欧州の航空交通を混乱させているアイスランド火山噴火の影響が、岡田監督の視察計画をも狂わせた。火山灰が欧州北西部の空に広がり、欧州の大半の主要空港が次々と閉鎖。岡田監督が搭乗予定だった午後0時15分成田空港発フランクフルト行きの日航機も欠航となった。急きょ正午発のアエロフロート機に変更し、視察を強行した指揮官だが「先がどうなるか分からない。なるようにしかならない」と厳しい表情。モスクワには無事到着したものの、現状では航空機での移動のメドが立たず、予定していたミラノ、ミュンヘン、ニース、フライブルクへの訪問は難しくなってきた。
 岡田監督は今回の欧州視察でMF長谷部誠(26=ボルフスブルク)、本田圭佑(23=CSKAモスクワ)、松井大輔(28=グルノーブル)のリーグ戦を視察し、その後に面談する意向を持っている。W杯開幕まで2カ月を切り、本大会に向けた心構えやコンディション調整法などを話し合う予定だった。さらに欧州CLのインテル・ミラノ―バルセロナ戦、バイエルンM―リヨン戦にも足を運び、W杯1次リーグで同組のカメルーン代表FWエトオ、オランダ代表FWロッベン、MFスナイダーらをチェックする方針だった。だが、このままではモスクワから帰国を余儀なくされる可能性もある。
 今回の欧州視察が“不発”に終わった場合も、5月10日に予定しているW杯メンバー発表前の再渡欧の予定はない。7日のセルビア戦に0―3で敗れ、守備的戦術の導入を示唆するなど岡田監督が迷走を続ける中、混乱に拍車をかけかねない非常事態。「本田だけに会って帰ってくることになるかもしれない。シベリア鉄道にでも乗ってこようかな…」の冗談も笑えない状況。火山灰によって、航空機だけでなく、W杯に向けた岡田ジャパンの“視界”もさえぎられてしまった。

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2010年4月17日のニュース