×

中田氏&トルシエ FC琉球で再合体?

[ 2008年6月4日 06:00 ]

練習試合終了後、肩を抱き談笑する中田氏(左)とFC琉球のトルシエ総監督

 元日本代表MF中田英寿氏(31)が3日、元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏(53)が総監督を務めるJFLのFC琉球と千葉・柏市内で練習試合を行い、臨時コーチ就任を要請された。「JAPAN STARS」の一員として出場するエキシビションマッチ(7日、日産ス)に向けた調整試合での突然のオファー。02年W杯日韓大会をともに戦った2人が、再び手を結ぶ可能性が浮上した。

 W杯の激闘をともに戦った2人に、かつての緊張感はなかった。中田氏はトルシエ氏と豊かな表情で談笑した。「暇だったら遊びに来いと言われた」。02年W杯日韓大会敗退が決まったトルコ戦以来、6年ぶりの対面を中田氏は振り返ったが、トルシエ氏の意図は“遊び”だけではなかった。

 「1週間でいいから沖縄に来て、うちのチームで練習してくれと頼んだ。選手に良い刺激を与えられる存在だし、沖縄に(世間の目を)引きつけてくれる存在だから」とトルシエ氏。総監督を務めるFC琉球に刺激を与える“臨時コーチ”として来てほしいという意味も込めた要請だった。

 中田氏のプレーはそれほどよかった。練習試合は「JAPAN STARS」が前半にFC琉球、後半は柏ユースと対戦する変則マッチ。雨の中、両足でのピンポイントのサイドチェンジ、速いスルーパスに加え、トリッキーなヒールパスと華麗なプレーを連発。7日の本番に向けて「普段やれないような魅せるプレーをしたい」とプロ意識をにじませた。

 だが、トルシエ氏が引きつけられたのは、プレー以上に精神的な部分だった。「(以前は)個人プレーを追う傾向があり、私に反発している部分があったけど、今は違う。世界中を旅していろんな人に会い、オープンになった。それがうれしい」と目を細める。かつての教え子が見せた新たな一面に、強い感銘を受けた様子だった。

続きを表示

2008年6月4日のニュース