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「死ね」で協会動いた…Jに調査命令

[ 2008年5月1日 06:00 ]

上本(右)への暴言を否定した西村主審

 日本サッカー協会は30日、FC東京―大分戦(29日)で西村雄一主審(36)が、大分DF上本大海(25)に「死ね」との暴言を吐いたとされる問題を受け、審判委員会、Jリーグに対し、原因究明に向けた調査を行うよう異例の指示を出した。田嶋幸三専務理事(50)は「協会として重い問題と受け止めている。事情を聴いて対処したい」とのコメントを発表。早速、松崎康弘審判委員長(54)が西村審判員への事情聴取を行った。

 FC東京―大分戦後には通常のリポートとは別に、緊急報告書が提出されており、その中には「死ね」発言も記載されている。大分側はこの日、選手、監督らから事情聴取を行い、暴言が事実であることをあらためて確認。結果をまとめて、1日にもJリーグに文書で提出する方針だ。一方、日本協会幹部によると、西村審判員は事情聴取した松崎審判委員長に対し「そんなことは言っていない」と暴言を否定。このままでは“言った言わない”の水掛け論になるだけに、協会側は「何もないところで“死ね”という言葉が出てくるとは思えない。きっちり調べ、なるべく早く発表したい」とした。また、Jリーグの鬼武健二チェアマン(68)は「映像も判断材料にしたい」との方針も示した。

 西村審判員は国内のトップに位置付けられる「スペシャルレフェリー」。AFCのエリート審判員にも選ばれ、10年W杯南アフリカ大会のレフェリーの有力候補にも挙がっているが、調査結果次第では今後の立場は厳しくなる。最大の処分は日本サッカー界からの永久追放だが、それに近い厳罰が下される可能性もある。

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2008年5月1日のニュース