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最長身の大黒柱が韓国崩す!

[ 2008年1月29日 06:00 ]

1メートル84の谷口(左)はディフェンスでも迫力満点

 日韓一騎打ちでやり直しとなったハンドボール女子北京五輪アジア予選の再試合は29日、東京・国立代々木競技場で開催される。日本代表は28日、公式練習に参加して最終調整。76年モントリオール五輪以来32年ぶりの五輪切符へ、両チーム最長身1メートル84の谷口尚代(25=ドイツ・リーザ)が宿敵韓国の前に立ちはだかる。

 初めて本番会場で行われた公式練習。前日に来日した韓国は完全非公開。ホームの日本も公開は冒頭15分だけと、国立代々木競技場は緊張感に包まれた。
 約1時間30分の最終調整を終えた日本代表、オランダ人のバウアー監督は「あしたはエキサイティングな試合になる。日本にとっては新しいスタートとなるだろう」と決戦への意気込みを語った。
 異例のやり直し決定により、再び開けた北京への道。今回は1勝すれば32年ぶり2度目の五輪が決まる絶好のチャンスだ。アテネ五輪銀メダルの韓国とは過去40戦、4勝1分け35敗と厳しい戦いとなるのは間違いない。ただ、03年のアテネ五輪予選で引き分け、昨年7月8日の北京五輪予選では“中東の笛”と言われながらも金星を挙げており、力の差は以前よりは縮まっている。
 「点の取り合いになったら韓国の方が上。いかに1対1を守れるかが大事」(西窪総監督)と日本にとってはロースコアに持ち込むのが理想の展開。そこで頼りになるのが守備の要、1メートル84の谷口だ。韓国はデンマークリーグのオーフスでプレーする1メートル80の大型選手、許順栄と崔任貞が今大会は不在。日韓合わせて最長身となる谷口の存在は、韓国にとって大きな脅威となる。谷口は「とにかく積極的にいって弱気にならないこと。厳しい1点の争いになると思うので、1本1本を大事にしたい」と心の準備は万端だ。
 中学時代から1メートル80を超え「日本の宝」と言われてきた逸材。06年からドイツ1部のドルトムントでプレーし、今季は3部リーザに移籍した。「フィジカルに強くなった」と当たりの激しい欧州でもまれたことで、韓国の激しいプレーに惑わされることもない。攻撃でも体格を生かしたポストプレーは貴重な得点源になる。
 1万人収容の国立代々木競技場で日本中が注目する中で行われる大一番。「多少緊張はあるけど、こういう環境でできることはうれしい。私の武器の高さを精いっぱい表現したい」。世界規格の日本の大器が、打倒韓国のカギを握る。

【ハンドのルール】☆サイズ コートは40メートル×20メートル、ゴールは高さ2メートル×幅3メートルで、フットサルと同じサイズ。
 ☆競技時間 前後半30分、延長は10分。
 ☆人数 1チームはCP(コートプレーヤー)6人とGK1人の計7人。選手交代は自由で、審判に申告することなく何度でも可能。
 ☆ボールの移動 ボールはパスとドリブルでつなぐ。1人の選手のボール保持は3秒、3歩まで。
 ☆得点 ゴールを中心とする半径6メートルのゴールエリアラインを踏んだり、越えたりせずにシュートして、ゴールすれば1点となる。相手反則で得たペナルティースローはGKと1対1の状態で7メートルラインから投げる。
 ☆主な反則 ボールを持ってゴールエリアライン内に入ると「ラインクロス」。ボールを持って4歩以上歩くと「オーバーステップ」。ボールを4秒以上持つと「オーバータイム」。シュートをせず30秒ボールを回すと「パッシブプレー」。ボールをひざから下の部分に当てると「キックボール」

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2008年1月29日のニュース