矢作師VS松永幹師に注目!馬の適性見抜く確かな目

[ 2023年1月27日 05:20 ]

矢作師と松永幹師(右)
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 【競馬人生劇場・平松さとし】2010年のドバイワールドCデーには4頭の日本馬が出走した。

 そのうちの1頭がゴドルフィンマイル(G2)に出走したグロリアスノア(矢作芳人厩舎)。当時オールウエザー(全天候型馬場)で行われたこのレースに挑戦した理由を管理する矢作師は次のように語った。

 「トモが弱いのでオールウエザーは合うと思いました。あくまでも自分の感覚ですけど…」

 結果は4着だったが勝ち馬からはわずか3馬身半差。伯楽の感覚は“さすが”と思わせたものだ。

 メインのドバイワールドC(G1)にはレッドディザイア(松永幹夫厩舎)が出走した。

 こちらは全く同じ舞台で行われた前哨戦のマクトゥームチャレンジR3(G2、現G1)を快勝。この結果を受け、本来選出されていたドバイシーマクラシック(G1)ではなく、ワールドCに駒を進めた。結果は11着に敗れたが、前哨戦では前年のドバイワールドC2着馬で、この年の同レースを勝つグロリアデカンペオンなどに快勝したのだから、グロリアスノア同様、初めてとなるオールウエザーに果敢に挑んだ価値は十分にあったと考えられた。

 さて、そんな2人が、今週行われる根岸S(G3)で名を連ねる。矢作師が送り込むのはホウオウアマゾン。今回が初ダートだが、同師の管理馬で、20年に勝利したモズアスコットも同様だった。ご存じの通り、モズアスコットは直後のフェブラリーS(G1)も連勝し、芝、ダート両方でのGI馬へと昇華した。世界のYAHAGIの選択から目が離せない。

 また、松永幹師はギルデッドミラーで挑む。こちらは昨夏、デビュー19戦目で初めてダートに使うと快勝。初重賞制覇となった前走の武蔵野S(G3)までダートで3戦2勝、2着1回という成績を残している。

 ドバイのオールウエザーで善戦してから既に干支(えと)がひと回り以上したが、矢作師も松永幹師も固定観念にとらわれずに挑戦する姿勢は、現在も変わらない。果たして一騎打ちまであるか?!根岸Sに注目したい。(フリーライター)

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2023年1月27日のニュース