【ステイヤーズS】シルヴァーソニック 経済コース回りスタミナ王!重賞初制覇、池江師通算800勝飾った

[ 2022年12月4日 05:00 ]

<スポニチ賞ステイヤーズS>レースを制したシルヴァーソニック(左、中央は2着・プリュムドール、右は3着・ディバインフォース)(撮影・沢田 明徳)
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 師走の名物マラソンレース「第56回スポーツニッポン賞ステイヤーズS」が3日、開幕初日の中山競馬場で行われ、ダミアン・レーン(28)騎乗の3番人気シルヴァーソニック(牡6=池江)が重賞初勝利を飾った。池江泰寿師(53)はかつて自らが管理したオルフェーヴルの産駒で史上39人目、現役5人目のJRA通算800勝(5375戦目)を達成した。馬主の社台レースホースはチャレンジCもソーヴァリアントで勝ち、東西重賞を独占。オルフェーヴル産駒が東西重賞をジャックした。

 「ブラボー!ブラボー!」。ゴールラインを先頭で駆け抜けたシルヴァーソニックを、池江師がはやりの賛美ワードで出迎える。日本と同じくW杯で1次リーグを突破した豪州の名手・レーンも笑顔だ。初タッグの鞍上は「これからも長距離なら重賞で強い馬になると思う」と相棒を絶賛した。

 7番枠からのスタートも1周目1角ですでに馬群の最内を確保。「有利な位置を取れた。あとはスペースが空くかどうかだけだった」(レーン)。マラソンレース特有の流れでも折り合いは抜群。2周目3角からペースアップしても内を譲らず待ち続けた。ライバルが外に進路を求めた隙に、逃げた1番人気ディアスティマの内を強襲。「スペースができたらすぐ反応していい脚を使ってくれた」。一瞬で突き抜けた。

 前走の天皇賞・春ではスタート直後に落馬。圧勝したタイトルホルダーをただ1頭追走し続け、思わぬ形で注目を集めた。復帰戦に設定したアルゼンチン共和国杯は出走決定順位が届かず除外。7カ月ぶりのスタートラインだった。「牧場がしっかり立て直してくれて(レースを)使っている時と遜色ない状態だった」と池江師。国内平地最長の3600メートルを走りきってもケロリとした表情。昨年の当レース3着とスタミナは折り紙付きだったが、休み明けでもその高い心肺機能を遺憾なく発揮した。

 JRA通算800勝を思い出深いオルフェーヴルの産駒で決め、再び「みんなブラボー!」と笑顔を見せた池江師。そして今後は有馬記念(25日、中山)に向かう可能性があることを社台RHが発表した。森保ジャパンばりに、もう一丁ブラボーがあるか。

 《優勝目録を贈呈》スポニチ賞ステイヤーズSの表彰式ではスポーツニッポン新聞社・小菅洋人代表取締役社長から優勝馬シルヴァーソニックの関係者に優勝目録が贈られた。表彰式後は優勝騎手のレーンと小菅洋人代表取締役社長が一緒に記念写真に納まった。

 ◆シルヴァーソニック 父オルフェーヴル 母エアトゥーレ(母の父トニービン)16年3月22日生まれ 牡6歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績20戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億8104万円。馬名の由来は音速の銀。

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2022年12月4日のニュース