長距離で駆け引きすべき相手は自分の馬

[ 2022年10月16日 05:00 ]

11年、関西テレビ「サタうま!」メイク室で。格言を教えてくれたのは、サタうま関係者でした!
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 【六車奈々のナナイロ馬券】「1600メートルまでは馬の力、1600メートルを超えると騎手の力が大きい」という格言を教えられたことがある。確かに一理あると思う。

 以前、長距離が得意なベテラン騎手から、こんな話を聞いた。

 「長距離は、いかにリズム良く走るかが大事。だから引っ掛かる馬の場合は、馬をだますんだよ」

 「え?馬をだます?」

 「例えば、1周目のゴール板をゴールだと思わせてやるんだ。すると馬はゴール板を知っているから懸命に走る。多少ペースが速くなったとしても、無理に抑えるよりはいい。車で例えるなら、急発進・急ブレーキをかけないようにするのが大切。馬はレースもコースも分かってるからね。エネルギーを温存すべく、馬をだましながら各コーナーを過ぎていくんだ。指示を押しつけるのではなく、逆に頭の良さを利用して、だましながら走らせるんだ。レースで駆け引きすべき一番の相手は自分の馬だよ」

 目からウロコだった。「折り合い」と一口に言うが、人馬にこんな精神論があったとは!競馬の奥深さを改めて知った出来事であった。

 南部駒賞は1600メートル戦。「マイルは馬と騎手の力が五分五分」と、その人は言っていたが、さていかに。私の本命はフジラプンツェル。ここでも強いと信じる!3連単で(1)→(5)=(3)、(4)、(6)。各300円で計1800円。

 ◇六車 奈々(ろくしゃ・なな)1973年(昭48)12月2日生まれ、京都府出身の48歳。グリーンチャンネル「岩手競馬Presents M'sTV」メインMC。

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