【東京ダービー】的場、悲願へ首差届かず…10度目の2着

[ 2018年6月7日 05:30 ]

的場は6日の大井6Rで勝った直後、日本記録更新まで「あと10勝」のポーズ
Photo By スポニチ

 レジェンド的場、悲願へ首差届かず――。「第64回東京ダービー」に27年連続通算37度目の挑戦となった的場文男(61=大井)は6番人気クリスタルシルバーで首差2着に終わった。この日は2、6Rで勝ち地方通算7142勝。佐々木竹見元騎手の地方競馬最多7151勝超えまであと10勝としたが、念願のダービージョッキーはお預けとなった。

 年に一度の晴れ舞台、東京ダービー最後の直線での叩き合い。61歳の剛腕が馬上で激しく躍る。雨が降りしきる中、注視した8000人超の観衆が夢を見た。いや最も夢を見たのはクリスタルシルバーの手綱を取った的場だったはずだ。ゴール前では内から2頭目、こん身の右ムチが飛ぶ。しかし…。外のハセノパイロがグイと首だけ出た。歓声とため息が交錯した。

 「スタートが決まっていい位置(好位3、4番手)が取れた。(競馬新聞に)あまり印もなかったが、よく走っているよ。期待した以上。しょうがないね」と的場。「よく走っている」を繰り返し、サバサバとした様子。27年連続通算37度目の東京ダービー参戦で実に10度目の2着。それも98年に続く首差の最も惜しい2着。夢にはあと一歩だけ手が届かなかった。クリスタルシルバーを管理する村上師は「惜しかった。少し掛かったが、最後また盛り返していたからね。ようやくこの馬らしい良さが出たが」と振り返った。

 この日は2Rミレナに続き、6Rロバリーゴーでも勝利。地方通算勝利数の日本新記録まで残り10勝とした。6R後、的場は「長い間、真っすぐに頑張ってきたので、今になって神様がご褒美をくれているのかなと。気持ちが乗っているし、感謝の思いでいっぱい。緊張しすぎても良くない。ちょうどいいテンションで臨めている」と力強く前を見た。9Rは鼻差、10Rでは半馬身差2着。そして11R東京ダービー。先着したのはいずれも矢野騎手だった。最終12Rも2着に終わり、的場のダービー・デーは幕を閉じた。

 7152勝を達成すると「目標がなくなるからね。どうなるかは、その時になってみないと分からない」と話していた的場。果たして、ダービージョッキーへの挑戦はいつまで続くのだろうか。

続きを表示

2018年6月7日のニュース