【安田記念】キャンベル、馬なり併せ馬で緻密な最終調整

[ 2018年6月1日 05:30 ]

併せで追い切るキャンベルジュニア(手前)(撮影・近藤大暉)
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 育った国は違えど、血を分かつ2頭が狙うのは日本マイル界の頂点だ。府中のウエスタンエクスプレスに注目が集まったこの日、美浦でもオーストラリア産のキャンベルジュニアが躍動した。

 開門直後の午前6時、同馬はサトノメサイア(6歳1000万)とWコースに登場。道中は1馬身後ろでジッと折り合い、直線に入ると馬体がピタリと重なる。真横からでは内に入ったキャンベルの姿は確認できないほど。文字通り、“併せ馬”の態勢のまま併入ゴールイン。名門堀厩舎らしく、緻密な最終調整を終えた。森助手は「指示通りの調教ができた。間隔が詰まっているので一つギアを上げた後は馬なりのまま。前走の疲れはもう取れている」と満足そうだった。

 ウエスタンエクスプレスと同じく、豪州G1の96年ヴィックヘルスC(6F)などを勝ったエンコスタデラゴが父。日本ではなじみがない血統だが、産駒はスプリント〜マイルで強く、10年には同産駒ウルトラファンタジーがスプリンターズSを優勝している。香港馬の同馬は当時8歳で異国のG1をV。晩年の成長力も魅力で「(キャンベルも)6歳になるけど決して老け込んだりはしていない。数も使ってないですし、今が一番充実している」と同助手は証言する。

 11年リアルインパクト、12年ストロングリターン、15年モーリスと安田記念で最多3勝(グレード制導入後)を挙げる堀厩舎所属。「その馬たちと比べると実績は劣るが、素質はある馬だと思う」。大和魂の豪州馬が怖い。

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2018年6月1日のニュース