サクソン、世界へインパクト!ディープ産駒日英仏ダービーVへ

[ 2018年6月1日 05:30 ]

5日の英国競馬2000ギニーで優勝したサクソンウォリアー
Photo By ゲッティ=共同

 ディープインパクト産駒が「日英仏ダービー制覇」の偉業に挑む。同産駒は27日の日本ダービーをワグネリアンが制したが、英ダービー(2日、エプソム、芝12F6ヤード=約2420メートル、日本時間同3日午前0時30分発走予定)には日本生まれで4戦4勝のサクソンウォリアーがスタンバイ。31日に枠順が1番に決まった。3日の仏ダービー(シャンティイ、芝2100メートル)のスタディオブマンも有力馬。ディープが一気に世界制圧を果たすか注目される。

 ワグネリアンでダービー4勝目となったディープインパクト産駒。その勢いは海を越える。サクソンウォリアーは15年1月にノーザンファームで生まれ、秋にアイルランドへ渡った日本産馬。母メイビーは11年欧州最優秀2歳牝馬(カルティエ賞)に選ばれた名牝で、ノーザンファームの吉田勝己代表は「母系も凄いし、生まれた時からいい馬だった」と証言する。

 デビューから3連勝でG1・レーシングポストTを優勝。今年初戦で日本の皐月賞に相当する1冠目の英2000ギニーを勝ち、日本産馬として初めて競馬の母国のクラシック制覇を果たした。迎える英ダービーは断然の1番人気。12年キャメロット以来となる2冠馬誕生への期待が高まっている。

 オブライエン師は「全てが順調。現時点で他の管理馬と比較する気はないが、彼は非常にいい2歳シーズンを過ごし、3歳初戦もいい勝ち方だった。このまま成長を続けてくれれば」と手応えをにじませる。鞍上は日本でもおなじみのライアン・ムーア。武豊も「サクソンウォリアーは体のサイズがそう大きくないし、写真を見てもディープインパクトの現役時に似ている。ディープの名が世界中に広まるのは喜ばしいこと。1番人気の期待に堂々と応えてほしいですね」とエールを送る。

 枠は1番。だが、それ以上に大きなポイントに挙げられているのが馬場状態だ。現地では火曜から水曜にかけて21ミリの降雨があり、多頭出しの師は「ソフトな馬場はウチのどの馬にとっても理想ではない」と慎重なコメント。それでも元々、日本とは馬場もコース形態も異なる英愛の競馬場で結果を出してきたサクソン。仮にベストといえない馬場でも難なく克服する可能性は高い。

 英ダービー翌日の仏ダービーにはスタディオブマンが出走予定。G2グレフュール賞を制した同馬も有力候補の一頭に挙げられている。日英仏。わずか1週間で3頭のダービー馬を輩出すれば、種牡馬ディープインパクトの名が世界中にとどろくに違いない。

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2018年6月1日のニュース