【すみれS】たけし命名コマンドール、連勝で“コマネチの道”

[ 2018年2月20日 05:30 ]

ビートたけしが命名したキタノコマンドール
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 今週から舞台は阪神、中山へ移る。開幕週は阪神で「阪急杯」、中山で「中山記念」。そんな2重賞に負けない注目レースが日曜阪神の3歳オープン「すみれS」だ。ビートたけし(71)が命名したことで話題のキタノコマンドールが出走する。馬名には凱旋門賞挑戦の夢が込められているというディープインパクト産駒の良血馬。連勝でクラシック有力候補へ――。“まつり”の後は“コマネチ”が競馬界を席巻するかも?!

 サブちゃんの次はビートたけしが競馬界を盛り上げる!!すみれSで連勝に挑むキタノコマンドールは、競馬界に参入したIT企業「DMM.com」のCMに出演するタレントのビートたけしが命名した良血。自身が10年に受章したフランス芸術文化勲章の最高位「コマンドール」に、名字「北野」の冠を付けた。

 馬名に込められた夢は、仏G1・凱旋門賞への挑戦だ。日本のホースマンの悲願でもある最高峰レースに挑むため、託されたのは昨年のリーディングに輝いた池江厩舎。凱旋門賞はオルフェーヴルで2着2回の実績もある。昨秋の預託が決まった際に、池江師は「画期的な企画だと思う。ぜひ、競馬場にも来てもらって、重賞でも勝ったら一緒に“コマネチ”したいね」と期待を寄せていた。

 注目の初陣は有馬記念前日の阪神。ルメールを背に直線でステッキが入ると、内に斜行する若さを見せながら接戦を制した。池江師は「しっかり攻められていない中で、力は見せてくれた。能力は高い」と評価。

 その後は栗東近郊のノーザンファームしがらきに放牧に出され、帰厩後は順調に乗り込まれている。15日の1週前追いは、新コンビを組む福永を背にCWコースへ。重賞勝ち馬のプロフェット(5歳準オープン)を5馬身追い掛け、馬なりのまま2馬身先着した。鞍上は「いい馬。大きくてエンジンの掛かりは遅いけど、掛かってからの伸びは良かった」と感触を口にする。

 16年セレクトセール1歳セリでデニムアンドルビーの全弟という血統が評価され、2億520万円の高額で落札された。その際、福永が現地で注目していた逸材。「(DMM.com取締役の)野本さんと一緒に見ていた。いい馬だと思って厩舎にまで見に行ったよ」と振り返りながら「キタサンブラックと同じように大きい馬だし時間はかかるかもしれないが、素材はいいよ」と目を細めた。無敗でオープン特別を勝てば、一気にクラシックの舞台も見えてくる。ファンの夢は「まつり」から「コマネチ」へ受け継がれる。

 ▼コマンドール フランス文化省が授与する芸術文化勲章の最高章。北野武は映画監督としての功績に加え、日本でのタレント活動も認められて10年に同章を受章した。全世界の芸術家を対象とする同章はシュヴァリエ→オフィシエ→コマンドールの順に昇進し、北野はそれら全ての名誉勲章を手にしている。

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