【オールカマー】ステファノス 休み明け初戦から全開11秒6

[ 2017年9月21日 05:30 ]

芝コースでビッシリと追い切られたステファノス
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 休み明けでも陣営に“叩き台”のイメージはない。6歳ステファノスはここが秋の始動戦。例年は毎日王冠(東京、芝1800メートル)をステップに天皇賞・秋へ向かっていたが、今年は立ち上げを早めて中距離に絞って調整された。

 その理由を藤原英師は「距離は2000メートル前後がベスト。ただ今年は距離を延ばして本番へ向かおうということになった。中山でどういう競馬をするかも見てみたい」と説明した。一昨年は毎日王冠7着→天皇賞・秋2着、昨年も同ローテで5着→3着。典型的な叩き良化型だが、悲願のG1制覇へ後がない今年は、始動戦から調整メニューに変化を加え馬に奮起を促してきた。

 「いつもならG1に向けて状態をピークに持っていくが、もう後がないからね。今回は初戦から一生懸命走ってもらおうという思いで調整してきた」

 中間は坂路とCWコースのみならず、芝コースでもビシッと追われ実戦さながらの迫力ある稽古を消化した。この日の最終追いも稽古役の鮫島良(レースは戸崎)を背に芝コース単走。直線はこの馬特有の重心の低い力強いフットワークで駆け抜け、ラスト11秒6(5F63秒7)の好時計を刻んだ。トレーナーは「まだ休み明けの分は否めないが、初戦から力は出せる仕上がり」と好勝負を意識する。

 2走前のG1大阪杯は前々で粘りキタサンブラックと0秒1差2着。年齢を重ねて走りに円熟味が増している。実績、実力ともにこのメンバーでは抜けた存在。大きな勲章を勝ち取るには、ここは負けられない一戦になる。

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2017年9月21日のニュース