【スプリングS】史上2人目の大台!藤沢和師&サトノアレスが挑む

[ 2017年3月14日 05:30 ]

3連勝で朝日杯FSを制した後も着実な成長を遂げているサトノアレス
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 今週末は3連休を利用した変則3日間(中山、阪神、中京)開催。中山は土曜開催がなく、日、月曜の2日間で競馬が行われる。日曜メインは皐月賞トライアル「スプリングS」(3着まで優先出走権)。昨年暮れの朝日杯FSを3連勝で制し、16年最優秀2歳牡馬に選出されたサトノアレスが、3歳始動戦を迎える。管理する藤沢和雄師(65)は、JRA重賞100勝の記録が懸かっており、人馬共に注目の一戦だ。

 厩舎の周りで運動するサトノアレスに視線を送りながら、藤沢和師がしみじみとつぶやいた。

 「見てよ。いいケツになってきただろう。全体的にも馬が大きくなった」

 3連勝で朝日杯FSを制してから3カ月。同世代のチャンピオンとなったアレスは、わずかな期間でも着実な成長を遂げている。母サトノアマゾネス、全兄サトノヒーロー、サトノフェラーリも藤沢和師が管理した厩舎ゆかりの血統馬。「兄は耳を絞ったり気難しいところがあったが、この馬は穏やかなのがいい。ディープインパクト産駒はいろいろやらせてもらったが、体質が弱い馬が多かった。でも、この馬は使い込んで良くなっている。ディープの子では珍しいタイプだね」と評価する。

 8日の1週前追いでは新コンビを組む戸崎が初コンタクト。Wコースの3頭併せで軽快な走りを見せた。「思っていたより立派でしっかりした馬。カーッとなる面があると聞いていたが、コントロールしやすかった。スーッと回ってきただけだが息の入りもよかった。さすがはG1馬」と、上々の感触を口にした。

 桜花賞の有力候補ソウルスターリングで制したチューリップ賞でJRA重賞通算99勝目。スプリングSで大台の100勝目に挑む。「大尾形」と称された昭和競馬界の偉人・尾形藤吉師に次ぐ、中央競馬史上2人目の大記録。「達成したらゴルフ仲間が記念のコンペを開いてくれとうるさいんだ。お祝いしてもらうのは俺の方なのに」。トレーナーは冗談めかしながら、すぐに表情を引き締めて続けた。「それだけいい馬を預けてもらったということ。まだこの先もある。手は抜けないんだ」。その先の悲願の牡馬クラシック制覇へ。日本競馬をリードしてきた名伯楽にとって、大記録も通過点にすぎない。

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2017年3月14日のニュース