【天皇賞・春】ハート強いキンカメ産駒、レーヴミストラル期待大

[ 2016年4月29日 05:30 ]

厩舎周りを運動するレーヴミストラル。ハートの強さを発揮できるか

 【G1ドキュメント=28日】木曜の栗東は朝から雨予報。寺下は覚悟して雨合羽を着用し準備万端だったが、まさか別の“天敵”がいたとは…。雨がやんだ午前7時すぎ、気になっていたレーヴミストラルを管理する高野厩舎へ。ママチャリを留め、指揮官を待った。その直後だった。黒い“天敵”が空からやって来た。

 カラスがママチャリに降臨。ハンドルに止まると、カゴに入れていたタオルをくちばしで摘み、飛び去った。とっさの出来事に何もできず…。一瞬ヘコんだが、指揮官が出てくると気を取り直して取材モードに切り替えた。先週のマイラーズCを制した僚馬クルーガーと同じキングカメハメハ産駒。「(キンカメ産駒の)ロスカボス(青葉賞出走)も含め、この3頭は似ている点がある。緩さがあってボディーが完成するのは遅いけど、心臓は凄い」とトレーナーは目を細める。

 年明けの日経新春杯(1着)は上がり3F33秒1の強烈な末脚で差し切った。前走の京都記念(12着)で1番人気を裏切り、人気は急落したが、敗因は明確だ。「アルゼンチン共和国杯(3着)を見ても少し渋る程度ならいいが、前走は極悪馬場だったから。この馬は自分のリズムで走れるかがポイント。道中の走りを見れば来るか来ないか分かる」と解説してくれた。

 松田博厩舎の解散により、転厩してきた逸材。中間に寝違いで出走回避の危機に見舞われたが「全く大丈夫。いい状態で臨める」と太鼓判を押す。強者ぞろいの大一番でも「競馬は総合能力で決まるわけじゃないから」と指揮官は不敵に笑う。この馬が馬券に絡めば高配当は確実。儲けた馬券で“高級タオル”を買おう。

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2016年4月29日のニュース