【ステイヤーズS】アルバート 4連勝&重賞初Vへムーア太鼓判

[ 2015年12月3日 05:30 ]

ムーアを背に3頭併せで追い切るアルバート(中)

 「第49回スポニチ賞ステイヤーズS」の最終追い切りが2日、東西トレセンで行われた。美浦ではアルバートが、ムーアを背に追い切り。4連勝での初重賞獲りへ好仕上がりぶりを見せた。

 アルバートとの約1年ぶりのコンタクトを堪能したムーアが、満面に笑みを浮かべて調教スタンドに引き揚げてきた。「うまく調教ができて満足している。状態は良さそうだし、確かに充実している。以前より、体も良くなっている」。

 世界の名手が成長ぶりに“お墨付き”を与えた最終追い切りはWコースで3頭併せ。前にウムブルフ(2歳未勝利)、後ろにキャンベルジュニア(3歳1000万)の隊列で進み、直線では2頭の間に進路を取った。鞍上のムーアがゴーサインを出すと、狭いスペースをこじ開けるように凄みのある伸び。内のキャンベルジュニアに首差、外のウムブルフには1馬身差をつけて貫禄の最先着だ。

 前回ムーアが騎乗したのは昨年11月に行われた東京芝1800メートルの1000万戦(3着)。その後も勝ち切れない競馬が続いたが、4歳を迎えた今夏に大ブレーク。500万→1000万→1600万と破竹の3連勝でオープン入り。特に、雨の中を後方から豪快に2馬身半も突き抜けた前走の比叡Sは圧巻の勝ちっぷりだった。橋本助手も「馬場が渋る(発表はやや重)のはどうかなと思っていたが、全く関係なかった。強い内容で、力を付けている」と想像を上回る上昇ぶりに驚きを隠せない。

 今回は未経験の芝3600メートルへの対応が最大のポイント。ムーアは「自分が乗ったのは2000メートル以下のレースだけ。適距離ではなかったのかもしれないが(3600メートルは)何とも言えない」と慎重だが、3連勝は芝2000メートル→芝2400メートル→芝2400メートル。距離を延ばしたことで戦績が急上昇しており、ここ2戦で緩い流れでもスムーズに折り合える操縦性の高さも実証。克服の期待は高まる。

 「勢いもあるし、チャンスはある」と橋本助手。条件戦から4連勝でG2タイトル奪取がかなえば、芝長距離路線に超新星出現だ。

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2015年12月3日のニュース