【ドバイシーマC】ワンアンド無念3着も世界再挑戦に手応え

[ 2015年3月29日 05:30 ]

ドバイ・シーマクラシックで3着に入ったワンアンドオンリー(左端)

 日本馬7頭が参戦した「ドバイ国際競走」が28日(日本時間同日深夜)、UAEドバイのメイダン競馬場で行われた。ドバイワールドカップに出走したホッコータルマエ(牡6=西浦)は5位、エピファネイア(牡5=角居)は9位入線だった。その直前に行われたドバイシーマクラシックに出走したワンアンドオンリー(牡4=橋口弘)は好位追走から3着、ハープスター(牝4=松田博)は直線で失速し8着に敗れた。勝ったのはフランスのドルニヤ(牝4)。

 父子制覇の夢はかなわなかったが、手応えをつかむ3着だった。昨年のダービー馬ワンアンドオンリーはC・デムーロとの新コンビを組み、道中は好位の3番手をキープ。直線手前で手応えは怪しくなったが、最後まで踏ん張ってダービー馬の意地を見せた。鞍上は笑顔で振り返った。

 「4コーナーで手応えは怪しくなったけど、他の馬が来たらもり返してくれた。もっと距離はあってもいい。スタミナのいる競馬場が合っているね」

 9年ぶりにドバイの地に足を踏み入れた橋口弘師だが、体調不良のためレース当日は競馬場で観戦できなかった。だが、遠征には指揮官の息子・慎介技術調教師も同行。「馬が親子で来られたので、私も親子で来た」と、験担ぎもした。

 父の代わりに見届けた慎介技術調教師は「作戦通り。ダービーと同じような競馬ができた」と満足げ。前田幸治オーナーは「ありがとう」と笑顔で鞍上を出迎えた。「惜しかったな。ちょっと(ハミを)かんだけど、いいレースやった」と鞍上の騎乗を称えた。

 今後について欧州遠征プランが浮上。前田オーナーは「橋口(弘)先生と相談した上で」としながら「キングジョージから凱旋門賞を目指したい。きょうのようなレースができるのやったら、行きたい。世界一を目指したい」と明かした。鞍上については未定。06年、父ハーツクライが3着に敗れた、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSへの挑戦。今度は父の敵を打つ番だ。指揮官にとって「夢」は、これからも続いていく。

 ◇ドバイシーマクラシック(G1、芝2410メートル、9頭)
 (1)ドルニヤ(スミヨン)2分28秒29
 (2)フリントシャー(ギュイヨン)
 (3)ワンアンドオンリー(Cデムーロ)
 (8)ハープスター(ムーア)

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2015年3月29日のニュース