【フェブラリーS】あるぞ牡馬斬り!サンビスタ、史上初牝馬V照準

[ 2015年2月20日 05:30 ]

初の牝馬Vの期待を背負うサンビスタ。C・デムーロも手応え十分だ

 ダート女王の誕生なるか。砂の最強馬が集う「第32回フェブラリーS」の出走馬が19日、確定した。レース史上初の牝馬Vを狙うサンビスタが絶好調だ。鞍上は短期免許ながら、先週までに21勝とリーディング首位を快走するクリスチャン・デムーロ(22)。若きイタリアンも快挙へ手応え十分だ。

【フェブラリーS】

 97年のG1昇格以降、牝馬の優勝がないフェブラリーS。今年、この高い壁に挑むのがサンビスタだ。降級を挟み準オープン卒業に1年を要した馬が、昨春以降に急成長。8月のブリーダーズGCで重賞初Vを飾ると、11月には盛岡のJBCレディスクラシックをレコードで制して初G1。前走TCK女王盃は牝馬としては酷量の57キロを背負いながら、後続を2馬身半突き放す完勝。目下8戦連続で4着以内を確保。ライバルを見渡しても群を抜いた充実度と安定感だ。

 ここまでの重賞3勝は全て牝馬限定戦だが、陣営にとっては強豪牡馬相手に4着と健闘した昨年暮れのチャンピオンズCが大きな自信。先行した3頭が1~3着を独占する展開で、出遅れながら後方から追い上げての4着は価値が高い。「力を付けたところを見せてくれた」と振り返るのは高田助手。今回は勝ったホッコータルマエ、2着ナムラビクターが不在。「楽しみは大きい」と期待が膨らむのは当然だ。

 以前は食いが細く、調教を手控えざるを得なかったが、実戦で鍛えられながら徐々に体質強化。「今はカイバをしっかり食べるので、稽古もビシビシ追える。それにつれて結果も出るようになった」と高田助手は話す。本来は6歳を迎えた今春で引退の予定だったが、あまりの充実ぶりにオーナーサイドとの話し合いで1年の現役延長が決まった。

 最終追いでも芝の重賞ウイナーであるキャトルフィーユをあおる動きを披露。「仕上がり過ぎて怖いくらい」と絶好調だ。初のマイルに芝スタートと、新たな課題もあるが「距離は乗り役(C・デムーロ)が“大丈夫”と言ってくれている。暮れのG1では出遅れたので、ゲートの駐立練習は入念にやっている」と対策に抜かりはない。

 角居厩舎はV候補だったエアハリファが外傷で出走を回避。「ハリファの分も頑張ってほしい」と高田助手は願う。牝馬ウオッカでダービー、ヴィクトワールピサでドバイワールドC制覇。日本競馬の歴史を変える数々の偉業を達成してきた名門厩舎。史上初の牝馬Vという快挙を、あっさり成し遂げても驚かない。

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2015年2月20日のニュース