【フェブラリーS】ローマンに天国の先代馬主から後押し

[ 2015年2月20日 05:30 ]

担当の牧助手に甘えるしぐさを見せるローマンレジェンド

 【G1ドキュメント=19日】内科医でローマンレジェンドの馬主だった太田美實(おおた・よしみ)氏は先月16日に亡くなった。1カ月を経たため規則で今週末から馬主欄には引き継いだ珠々子(すずこ)夫人の名が記される。

 亡くなった同氏はダービー馬主(93年ウイニングチケット)であり、他に08年ヴィクトリアマイルもエイジアンウインズで制覇した。競馬場のウイナーズサークルに姿を見せたのはダンスディレクターの勝った昨年11月9日が最後。酸素ボンベでの吸入が必要だった。

 告別式には競馬関係者が多く参列。日本騎手クラブ会長の武豊をはじめ、ローマンレジェンドの主戦である岩田も手を合わせた。

 この日、栗東トレセンで岩田は「天国からの後押しもあると信じています」と神妙な面持ち。ローマンレジェンドは前日の追い切りで坂路51秒6の猛烈時計、魂を注入した。12年の交流G1東京大賞典を含め、10勝中9勝の手綱を取ってきた岩田は長所も短所も知り尽くしている。取材する側として菱田は復活の真偽に迫りたい。すると「馬自身(過去の骨折を)トラウマに感じているようだったけど坂路であれだけ動いた。かみ合えば一発があっていい」と力を込めた。

 元タカラジェンヌの珠々子夫人は自身も馬主で登録している勝負服がある。しかし、ファンのなじみを考慮して故人の勝負服を選択するそう。後押しを受けたローマンが大仕事をこなす舞台装置は整った。

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