【京成杯】マイネルシュバリエ 豪州生まれの“新兵器”で激走だ
今週の中山メーンは3歳重賞「第55回京成杯」。3日間開催の影響で全休日の13日、精力的に馬場入りを行ったのが札幌2歳S2着馬マイネルシュバリエ。前走・ホープフルSは引っ掛かって12着に沈んだが、この中間から豪州生まれの馬具「トライアビット」を採用。折り合いに劇的な変化が見込める“新兵器”でガラリ一変、激走の予感だ。
【京成杯】
変則日程の影響で火曜は全休日。だが美浦では、あらかじめ申請すれば馬場入りができる。マイネルシュバリエは、14日水曜の本追い切りに備えて、静かな馬場で元気いっぱいに体を動かした。最初に角馬場で体をほぐしてからAコース(ダート)を1周半、その後坂路1本(4F73秒2)を駆け上がった。沼井厩務員は「落ち着いていますね。体も絞って出せそうですし、調子はいいですよ」と洗い場の愛馬に頼もしげな視線を送った。
前走・ホープフルS(12着)は引っ掛かった。柴田大が2番手で必死に抑え込もうとしたが、途中からハナへ。残り200メートルまでは何とか先頭で粘ったが、最後にもうひと伸びするほどの余力は残っていなかった。
何とか対策を、と陣営はさまざまな策を講じている。その一つが「トライアビット」と呼ばれる豪州生まれのハミ。通常のハミより制御力のあるリングバミの進化版で、行きたがる馬に効果があるといわれている。1週前追いで装着し、柴田大も「感じは悪くはない」と感触をつかんでいる。
もう一つはメンコ。前走はゲート裏で外したが、今回はレース中も装着することになった。「普段はおとなしい馬なんですが…。ここ2走はレースでテンションが上がってしまう。前走もゲートを出てから急にスイッチが入ってしまった」と同厩務員。普段からも、馬に頻繁に声を掛けてリラックスさせることを心掛けながら接するなど、工夫を加えている。
半姉マイネグレヴィルは昨年、紅一点で参戦して13番人気ながら5着と健闘。激走があっても何ら不思議のない血統。さらに鞍上は、昨年プレイアンドリアルをVに導いた柴田大と心強い。陣営の熱い思いを乗せて、シュバリエがクラシックロードにつながる走りを見せる。
▼トライアビット 豪州で生まれたハミの一種で、通常のハミに半円形のリングがついている。当たりが柔らかいので、引っ掛かる馬に対して効果が出やすく、舌が越しづらい構造も特長の一つ。日本ではここ1~2年で取り入れられ、急速に広がった。今年のスポニチ賞京都金杯を制したウインフルブルーム、昨年の阪神JF2着レッツゴードンキも装着している。
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