【日本ダービー】スズカデヴィアス 酒井「ワクワク」17年目の初陣

[ 2014年5月28日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=27日】ダービーウイークの火曜朝、調教スタンド1階には競馬雑誌に目を通す酒井がいた。デビュー17年目で、ダービーは初騎乗。寺下は意気込みを聞いた。「デビュー時はダービーを獲りたいとか言っていたけど、今となっては何てことを言っていたんだろうと思う。乗らないことには勝てないのにね。ようやくつかんだチャンス。楽しみ」

 パートナーのスズカデヴィアスとは、前走の京都新聞杯(6着)で初コンビを組んだ。「見ていてもそうだけど、乗ってもずぶいタイプだった。それでも直線手前は、もしやという手応えで回ってこられた。ヨーイドンと言うよりはジリジリと長い脚を使える」と特長をつかんだ。「前走が一発代打だと思っていたら、先生(橋田師)から“ダービーも頼むぞ”と声を掛けられた。ラッキー以外の何ものでもないですね。誰でもいいわけじゃないレースで選んでもらえた。光栄ですね」と喜びをかみしめる。

 例年、10万人近い大観衆が見守るスタンド前からのスタート。「テレビで見てても人の多さに驚く。そんな舞台に立てるのはワクワクしますね」と待ち望む。もちろん、騎乗するだけじゃない。「負かした相手関係から秘めている能力はある。思い切った競馬をしたい。レース後、関係者に納得して“ありがとう”と言ってもらえるような騎乗をしたいですね」と、こん身の騎乗で上位を目指す。

 ダービーまで、あとわずか。鞍上の熱い思いを聞いた寺下のボルテージは徐々に上がってきた。

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2014年5月28日のニュース