【NHKマイルC】“マイル王子”アイル 大舞台でも圧逃だ!

[ 2014年5月6日 05:30 ]

圧倒的なスピードで連勝街道を走り続けるミッキーアイル

 今週は3歳マイル王決定戦「第19回NHKマイルC」。デビューから圧倒的なスピードで、ライバルを制圧してきたミッキーアイルがいよいよ大舞台に立つ。中間はリフレッシュ放牧に出て、前走で減った馬体の回復に専念。丸みを帯びた体つきで、好気配漂う攻めを消化した。

【NHKマイルC】

 快速馬ミッキーアイルの圧倒的なスピードは世代で抜けた存在だ。2走前のシンザン記念で破ったウインフルブルームが、皐月賞で逃げて3着。アイルはシンザン記念でフルブルームにハナを譲らず、楽々と逃げ切っている。担当する平井助手は「他馬が押して出て行っても、(アイルは)ゲートを出てからの一歩目が違う」と話すように抜群のダッシュ力を誇る。

 デビューからすべてマイル戦を使われ5戦4勝(うち重賞2勝)、2着1回とパーフェクト連対。新馬戦こそ仕上がり途上で素質馬アトムに屈したが、その後は陣営が思い描く成長曲線で連勝街道をひた走った。特筆すべきは3走前のひいらぎ賞(中山)での走破時計。1分34秒2は、翌日に同舞台で行われた朝日杯FSの勝ちタイムより0秒5も速い。朝日杯FSは抽選漏れでゲート入りがかなわなかったが、「もし出走していれば…」と思わせるほどのパフォーマンスだった。

 平井助手は「前走で体重が減っていたのは、馬自身が体をつくっていたのかも。最後は遊びながら走っていたし、まだ余裕がある内容だった。今回は間隔を空けて状態面はさらに上向いている」と手応えを感じている。

 前走後は短期放牧でリフレッシュ。帰厩時の馬体重は490キロを超えていた。毛ヅヤは良く、馬体は丸みを帯び、好気配漂う動きを見せている。1週前は松若(レースは浜中)を背に坂路で併せ馬。シルクドリーマー(5歳1600万)を相手に4F52秒5。水分を含んだ重い馬場の中、1馬身追走からラスト12秒9で3馬身突き放した。気迫あふれる走りで鞍上が軽く仕掛ける程度でスッと反応。音無師も「あとひと追いすれば仕上がる」と出来に太鼓判を押した。

 東京コースは未経験だが、ひいらぎ賞で長距離輸送は克服済み。長い直線も「二段階加速」で他馬を突き放す走りを見れば、不安材料にはならない。仮に絡まれるような展開になっても、新馬戦のように控える形で競馬はできる。さらに平井助手は「右手前の方が走りやすいので、左回りは合っている」とも付け加えた。世代屈指のマイラーが府中の長い直線を豪快に駆け抜ける。

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2014年5月6日のニュース