【桜花賞】手塚師 少しだけ上を目指しニシノミチシルベ送り出す

[ 2014年4月11日 05:30 ]

手塚師

 父は地方競馬の名調教師で慶応大卒。爽やかなルックスで“サラブレッド”の雰囲気が漂う手塚貴久師(49)が、大学時代の破天荒なエピソードを明かした。「とんねるずの“一気!”という歌が流行していて…。ひどい飲み方だった。泥酔して渋谷のハチ公前にあった噴水に落ちたことがある」

 そんな慶大生時代の興味は野球とテニス。競馬には全く関心がなかったが、シンボリルドルフなどの一流馬が注目を浴びる姿を見て、職業として魅力を感じるようになった。しかし、大学卒業時に受験した競馬学校厩務員課程は不合格。ホースマンとして第一歩を踏み出したのは西山牧場での修行を経た1年後だった。

 開業16年目を迎えた今、サラブレッド最多連勝記録(29連勝)を持つドージマファイターを管理した父・佳彦氏の存在の大きさをあらためて感じるという。「父には威厳というか風格があった。自分はオーラが出ていない。決して追いつけない存在だと思う」

 自身の調教師としてのモットーは「大きくジャンプしようとせず少しだけ上を目指す」。昨年はアユサンの桜花賞、アジアエクスプレスの朝日杯FSとG1・2勝。今週の桜花賞には「減った体が戻らないのが不安だが頑張ってほしい」とニシノミチシルベを送り出す。自己評価は控えめでも、年々、中央競馬での存在感は着実に増している。

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2014年4月11日のニュース