【桜花賞】レッドリヴェール“ありえない馬”女王の座は譲らない!

[ 2014年4月9日 05:30 ]

「ストップ・ザ・ハープ」に燃える2歳女王のレッドリヴェール。小さな体に大きな期待を背負い駆け抜ける

 今週は牝馬クラシック第1弾「第74回桜花賞」が阪神競馬場で行われる。レッドリヴェールは昨年の阪神JFでハープスターとの激しい叩き合いを5センチ差で制し、無敗で2歳女王に輝いた。カイバ食いの細さから前哨戦を使わず126日ぶりの実戦になるが、陣営はこん身の仕上げで女王の座を死守する構えだ。

【桜花賞】

 “一戦必勝”の2歳女王レッドリヴェールが勝負仕上げで桜の舞台に立つ。前走の阪神JFではハープスター、フォーエバーモアとの死闘を制し無敗で戴冠。デビューからカイバ食いの細さがありながら状態面、馬場、相手関係に屈しない強じんな精神力で白星を積み重ねてきた。担当の今浪厩務員は底知れぬ素質をこう表現する。

 「(今まで担当した中でも)ありえない馬。あんなに小さい体でいつも期待以上に走ってくる。並ばれてからがしぶとく、最後まで諦めない勝負根性は本当に凄い、のひと言」

 厩舎の看板でG1・4勝のゴールドシップも担当する腕利きをもうならせる。阪神JF後は馬体の成長を促すためリフレッシュ放牧へ。だが、陣営が思うような成長曲線を描けず帰厩後の体重は422キロ。そのため、カイバを食べやすいように5回に分け少量ずつ。その時の状態を見極めて飼料の配合を変えたり、サプリメントを混ぜて与えるなど細心の注意を払って調整を続けてきた。「阪神JFのときもマイナス8キロと体が減っていた中で結果を残した。今回も最低限の体(1週前追い切り後で416キロ)は維持できている」と今浪厩務員は意に介しない。

 状態面の良さは1週前の稽古に現れた。戸崎を背に坂路で併せ馬。鞍上がしまい軽く仕掛ける程度でスッと伸びて軽々と先着。「中身の強さがある」とジョッキーが評したようにグッと沈み込むフォームは重厚感ある動き。線が細いながらも筋肉がくっきりと浮かび上がり、馬体の張りは申し分ない。

 新馬戦は開幕週のパンパンの良馬場を好位から最速の上がり3F33秒3の剛脚でV。続く不良馬場の札幌2歳Sでは一転、上がり3F41秒台も要する“泥試合”を持ち前の勝負根性で制した。

 日曜の阪神は雨予報。他馬が荒れた馬場を苦にするのならリヴェールにとって恵みの雨になる。好敵手ハープスターは前哨戦のチューリップ賞を圧勝。相手にとって不足なし。女王の座は譲らない。

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2014年4月9日のニュース