【フィリーズR】ベルカント距離短縮歓迎!世代屈指のスピード全開

[ 2014年3月11日 05:30 ]

自慢のスピードに操縦性が加わったベルカント

 今週の阪神メーンは桜花賞トライアル(3着まで優先出走権)フィリーズレビュー。昨年、メイショウマンボが勝った一戦だ。前走、朝日杯FS(10着)で強豪牡馬に挑戦したベルカントは、1400メートルへの距離短縮でスピード全開。精神的成長も味方となりそうだ。

【フィリーズR】

 今の時季の3歳馬は、少し目を離していると別馬のように成長している。ベルカントもその1頭だ。ひと冬を越して幼さが抜けた。新城助手が昨年との違いを語った。「以前は周りに馬が来ると、敵対する感じでフラフラしていたが、そういうきつさがなくなってきた。調教では随分と乗りやすくなっている。真っすぐ走れているよ」

 天性のスピードが持ち味だ。昨夏のデビュー前、稽古をつけた角田師が芝1200メートル戦への起用を即決。小倉で新馬戦を快勝し、続く小倉2歳Sが2着。ただ、当時はまだ粗削り。思い通りのコントロールができず、3戦目のファンタジーSではメンコ(覆面)を装着。そんな段階でも逃げ切って重賞初制覇を果たしてしまうあたりに高い素質を感じさせた。

 2歳戦の締めくくりは牝馬限定の阪神JFではなく、中山の短い直線を味方につけようと牡馬相手の朝日杯FSを選択。ハナを切ったが粘りを欠き、10着に敗れた。「マイルでは厳しかった」と同助手。当時は“1Fの壁”があったと振り返った。再度、マイルにチャレンジする桜花賞に弾みをつける意味でも、このトライアルは重要な一戦になる。

 前走後はリフレッシュ放牧を挟み、2月上旬に帰厩。順調に稽古をこなしてきた。2月27日の坂路で4F54秒8~11秒7。武豊がまたがった5日はキビキビ動いて4F53秒9~12秒3を刻んだ。武豊は「もともと稽古は動くが、いい走りだった。力むところもなく、以前よりおとなしい」と、精神的成長を感じ取った。スピードの絶対値は同世代でも屈指。気持ちが落ち着き、操縦性が安定した今季は、違った走りを見ることができそうだ。

続きを表示

2014年3月11日のニュース