1年目4勝から上り詰めた戸崎 内田証言「上手ではなかった」

[ 2013年2月27日 06:00 ]

 「そういえば、攻め馬でもよくポロポロと落ちて(落馬して)いた。あまり上手という印象ではなかった」。戸崎のデビュー当時を振り返ったのは、同じ大井競馬所属で08年に中央移籍を果たした内田博幸(42)。デビュー年で9年先輩(内田は89年、戸崎は98年デビュー)の内田は、戸崎が大きな目標に掲げる騎手でもある。

 内田は戸崎について、「技術面では何も言うことはない。実際、結果を残しているのだから」と話す。だが、戸崎のデビュー年はわずかに4勝。冒頭の内田の回想通り、新人時代は突出した存在ではなく、調教と実戦で技術を磨き、南関東のリーディングに君臨するまでに成長した。「相当な努力をしたと思う。ここまで上り詰めたのは凄いこと」と内田は振り返る。

 戸崎は中央移籍を目指した動機の一つに内田のダービー優勝(10年エイシンフラッシュ)を挙げている。「そう思ってくれるのはうれしい。大井の騎手層は分厚い。それを証明していくのが僕らの使命。騎手としても一人の人間としても。(戸崎は)それができる男」。後輩の挑戦を温かく見守る先輩は、同時に戦友として、一緒に競馬を盛り上げたいと決意を新たにする。

 ≪26日の戸崎≫発熱のため、25日に続いて川崎競馬の騎乗を取りやめた。27日は、エンプレス杯・エミーズパラダイスなど5鞍に騎乗する。

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2013年2月27日のニュース