【大井・羽田盃】パンタレイ“8年ぶり”へ万全

[ 2012年5月8日 06:00 ]

<大井・羽田盃>追い切りで切れのある動きを披露した川崎のパンタレイ

 南関東3歳3冠の開幕戦となるクラシック「第57回羽田盃」が9日、東京・大井競馬場のナイターで行われる。川崎所属馬の活躍が目立つ今季、その筆頭格が3月のステップ重賞・京浜盃を圧勝したパンタレイ。川崎勢8年ぶりの制覇へ備えは万全だ。

 芦毛のヒーローへ。パンタレイが新たな一歩を踏み出す。重賞初挑戦の京浜盃で逃げて後続に5馬身差の快勝。クラシック本番は文字通り追われる立場になった。それでも、開業2年半の林隆之師(39)は明るい表情を見せる。「予定通り。大きな上積みはないけど前走ぐらいにはある。順調に来られたのが大事で、あとは頑張ってもらうだけ。期待値が大きいから本当に楽しみなんですよ」

 5日の最終追い切りは小向で同厩4歳ケイオーユニバースの外を併走。5Fから馬なりで68秒7~51秒0~37秒3で馬体を併せたままフィニッシュ。この中間、同師が最も気を使ったのはオーバーワークにならないこと。スムーズで余裕ある動き。好気配だ。

 南関では5戦3勝、連対パーフェクト。元日から今年4戦の出走は、過去の好走データより多めだが、同馬にとってはすべてがここへとリンクしている。ロンドンアイに5馬身離されたデビュー3戦目ぐらいまで「ムキになって走っている面があったけど、使うたびにそれが抜けてきた」と林師。3月の中山遠征(0秒6差5着)は今回と同じ右回り1800メートル、抑える競馬も学んだ。

 京浜盃1分45秒9の勝ち時計も優秀(歴代2位タイ)で、最速の上がり3F38秒1をマークしたのだからなお立派。これに続くのが後方にいたダイヤモンドダンスの38秒7、中団前めのゴールドメダルの38秒9。師は「持っている速度域が違うと思うんです。今回も積極的な位置取りで。この馬のペースより速い馬がいれば先に行かせればいい」と冷静だ。鞍上も進境著しいリーディング2位の森泰斗(31)。「センスもありそうだし、内容が良かった前走ぐらい走れれば…。自信を持って乗ります」。1冠奪取へ、迷いは何もない。

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2012年5月8日のニュース