【桜花賞】波乱呼ぶ！？マイネエポナが逃げ予告

＜桜花賞＞追い切りを終えクールダウンするマイネエポナ

　【Ｇ１ドキュメント＝４日】ようやく膨らみ始めた桜のつぼみに容赦なく寒風が吹きつけた美浦トレセン。浜田は薄手のウインドブレーカーで取材に臨んだことを後悔したが、調教スタンドに足を踏み入れると熱気が充満。普段よりも格段に多い報道陣の数が、クラシックシーズンの到来を物語っていた。

　開門直後に坂路入りしたのはマイネエポナ。１Ｆ１７秒前後のラップで軽く脚慣らしをしてから迎えた２本目。単走だが前に目標の馬を置く縦列の形。無理に前を追いかけることなく、しっかりと折り合い、最後までスムーズな加速で駆け上がった。４Ｆは５３秒４、１Ｆも１２秒７でまとめた。

　引き揚げてきたエポナの歩様を確かめた斎藤師がスタンド前へ。すぐに２０人ほどの輪ができる。風の音が大きく聞き取りづらいが、浜田は必死にメモを取った。「先週ビッシリやっているしこの中間も結構強めに負荷をかけてきた。輸送もあるし単走で十分。いい状態でレースを迎えられる」。質問に丁寧に答えるトレーナーの表情からも愛馬の充実ぶりがうかがえる。先行してのしぶとさは実戦で証明済み。師は「力は足りないかもしれない」とした上で「スタートがうまいし掛かることなく好位で流れに乗れる。そういうセンスでカバーしてくれれば、どこかで必ず見せ場はつくってくれる」と期待する。

　最後に指揮官は「切れる脚はないが先行力が身上。押し出されてハナに行く形になっても問題ない」と付け加えた。今年の桜花賞は逃げ馬不在。展開の鍵を握るエポナは予想を組み立てる上でも目が離せない。