【弥生賞】ベストディールに国枝師「自信持って」

[ 2012年2月28日 06:00 ]

<弥生賞>同じ舞台の京成杯で強さを見せつけたベストディール

 クラシックはもう目の前。今週のメーンは皐月賞トライアル「第49回弥生賞」だ。注目は4戦3勝のベストディール。ピーク手前の仕上がりだった京成杯で、外から問答無用の差し切り。中山2000メートルの経験を武器にここも突破し、皐月賞に王手をかける構えだ。

 3冠馬アパパネを筆頭にG1・10勝の実績を誇る国枝師でも、いまだ手が届かないのが牡馬クラシックのタイトル。既に3勝をマークしたベストディールに指揮官は大きな期待を寄せている。

 「今回は皐月賞トライアルとあって関西からもいい馬がそろうが、それは承知の上。前走・京成杯が強い内容だったし、自信を持って臨むよ」

 その京成杯は、しぶとさを感じさせる勝ち方だった。500万勝ちから2カ月空いて10キロ増。ピーク手前の仕上げに見え、4コーナーでも蛯名の手は動いていたが、直線を向くと末脚さく裂。残り200メートルで早々と先頭に立ち、マイネルロブストの追い込みを余裕たっぷりに封じ込めた。「(弥生賞と同じ)中山2000メートルで勝ったことは、いいアドバンテージじゃないかな。ここも無事に通過してくれれば」と師は目を細める。

 22日の1週前追いには蛯名が騎乗。Wコースでサトノライトニング(3歳未勝利)を1馬身半後方から追走し、直線ではインへ。手綱をしごく僚馬とは対照的に最後まで馬なりで併入した。蛯名は「まずまずかな。まだ1週前という感じはあるが、力を入れるべきところと抜くべきところが分かってきているのはいいね。直前の追い切りにも乗るので、どこまで上昇してくるか見極めたい」と及第点。指揮官も「もう少しピリッとした動きがあればベストだったが悪くはない。まだもう1週あるから」と感触を得た様子だ。

 普段から手のかからないタイプでスタッフからの信頼も厚い同馬。「気合を表に出すタイプではないが、レースで走ってくれればそれでいい」と国枝師。男は黙って仕事に集中。重賞連勝でベストディールが東のエースへと躍り出る。

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2012年2月28日のニュース