【KEIRINグランプリ】深谷“中部の絆”で上位独占だ

[ 2011年12月28日 06:00 ]

<KEIRINグランプリ>GPに出場する9選手(左から)村上義弘、成田和也、浅井康太、伏見俊昭、武田豊樹、深谷知広、佐藤友和、山口幸二、長塚智広

 山口は“中部の絆”を大事に3番手―。東日本大震災被災地支援「KEIRINグランプリ2011」は30日、平塚競輪場で行われる。優勝賞金1億円の一発勝負に出場する深谷知広、浅井康太らベストナインは27日、平塚競輪場に集合して身体、車体検査を済ませた。28日は小川祐司らでG2「ヤンググランプリ2011」が争われる。また、高木隆弘、渡辺晴智、後閑信一らが出場するF1「寺内大吉杯」がオールS級戦で開催される。

 暮れの大一番を前に、今年のベスト9が湘南バンク・平塚競輪場に集結した。20日の記者会見で位置取りを明確にしなかった山口が「深谷や浅井に引っ張られてこの舞台に立てた。“中部の絆”を大事にした」と話し、深谷―浅井―山口で並ぶことを表明。3人一緒に合宿もした中部勢は史上最速のタイトルホルダーに輝いた深谷を先頭に上位独占を狙う。

 5年連続9回目の出場となる伏見を中心にまとまる北日本勢も、絆の強さを見せつけたい。3月11日の東日本大震災の影響を受けた伏見は、親交がある岩見潤(71期)を頼り、三重県での避難生活を余儀なくされた。二重生活に苦しみながらも「北日本は一つ」を合言葉に全日本選抜を優勝。「自分がやってきたことは間違っていなかった。GPは次があると思わず悔いなく走りたい」と不退転の決意を固めている。北の先頭を任された佐藤は「今すぐにでも走りたい気分。逃げ、まくり、飛び付きの何でもあり」と総力戦の立ち回りをにおわす。「震災があった年にいろいろな人に支えられながらここまで来ることができた」と感謝の気持ちで走る成田が3番手を固める北日本ライン。結束力の強さで、被災地に勇気を与える全力疾走を誓う。

 直前の競輪祭でワンツーを決めた武田―長塚の茨城コンビには勢いがある。武田は「過去2回は前任せだったが、今回は自分でレースをつくれる。優勝を狙いたい」と4回目の挑戦で悲願のV獲りへ虎視眈々(たんたん)。そして「単騎だと勝つことだけに集中できる」と話す村上も、大一番に向け気持ちを高めていた。

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2011年12月28日のニュース