【秋華賞】マルセリーナ“太め”でも上々12秒3

[ 2011年10月13日 06:00 ]

CWコースでユニバーサルバンクに先着するマルセリーナ(手前)

 「第16回秋華賞」の追い切りが栗東、美浦両トレセンで行われた。ローズSで6着に敗れた桜花賞馬マルセリーナは意欲的な併せ馬を消化。太めの馬体解消で巻き返しを図った。

 ローズS6着からの巻き返しを期すマルセリーナは、CWコースでユニバーサルバンク(菊花賞出走)との併せ馬。序盤からスムーズに追走。ラスト1Fでゴーサインを受けると一瞬で僚馬を置き去りにした。だが、ここから集中力を欠いて頭が上がりわずか半馬身の先着となった点が気掛かり。6F83秒1~12秒3の数字は上々。きっちり先着も果たしたが、全体に重苦しさは否めない。前走プラス16キロで出走した馬体のまま腹回りには余裕がある。スタンドから見届けた松田博師は一向に“ダイエット”が進まないお嬢様に思わず苦笑いを浮かべた。

 「もうひとつやね。体が締まってこないから困ってるんや。まぁ牝馬やから、(調教を)やっても減らへんのはいいことやけどな」レースまで残り4日。このひと追いでどこまで絞れてくるかがポイントになりそうだ。

 もちろん、地力の高さはあらためて言うまでもない。桜花賞は4角16番手の絶望的な位置から、馬群を割っての差し切り。オークスも内を通った馬が上位を独占する中、後方から大外を回しての4着だ。秋初戦のローズSこそ引っ掛かって失速したが、同じ過ちはないと指揮官は言い切る。

 「この間はスタートが良かったし、あんなに行くとは思わんかった。壁をつくれば折り合いは付くはずやし、ジョッキーも2度目やから考えて乗ってくれるやろ。普通に走ればいい競馬になると思うよ」と動きの評価と一変して自信を見せた。

 桜花賞を含む過去3勝がすべてマイル戦。加えて母マルバイユも典型的なマイラーだったため距離不安説がささやかれるが、松田博師が淡々としたものだ。「レースが終わってみて、あかんかったら距離ってことやし、勝ったら牝馬同士やったからってことになるやろな」。普通の状態で、普通の競馬さえすれば、勝ち負けになる。あとは運を天に任せるだけだ。

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2011年10月13日のニュース