【共同通信社杯】小野7年ぶりビッグタイトル獲得

[ 2011年10月11日 06:00 ]

<共同通信社杯>優勝し、観客の声援に応える小野

 小野が復活Vだ。G2「東日本大震災被災地支援・第27回共同通信社杯秋本番」の決勝戦は10日、三重・松阪競輪場で行われ、松岡貴久のまくりに乗った小野俊之(35=大分・77期)が直線伸びて優勝、賞金2090万円(副賞含む)を獲得した。小野の共同通信社杯優勝は初、G2優勝は02年2月の東西王座戦(西王座)以来2回目。2着は浅井康太で2車単(4)―(5)6400円の決着だった。

 もう一度、日本一になりたい…。04年のグランプリ覇者・小野が復活を予感させる差し脚で7年ぶりにビッグレース(G2以上)優勝を飾った。

 「走る直前まで勝つ自信があった」。小野らしい自信で決勝戦に挑んだ。レースは武田と深谷がやり合い、浅井が自ら仕掛けて、さらに松岡―小野でまくり直線勝負。小野は「ビクトリーロードが空いたので無我夢中で踏んだ。浅井君を抜けば優勝と思い、最後は(小倉)竜二に近づけるように」とゴール直前でこん身の力でハンドルを投げた。

 「思わず“やった”と声が出た」。ゴール直後にガッツポーズ。だが「敢闘門に(迎える)後輩が少なかったので(優勝で)大丈夫かな?と思った(笑い)。決定放送を聞いて安心した」。小野と浅井の着差はタイヤ差(約3センチ)だった。

 「グランプリを獲った後は自分がたるんでいた。自分にとって競輪は天職。自分がしっかりしないでどうするのか」。自転車に乗っても楽しくない時期があったという小野だが「今は楽しい。自分が普通に自分らしく走れば大丈夫」とメンタル面でも復調している。

 この優勝で今年の取得賞金順位は9位に急上昇。7年ぶりのグランプリ出場も視野に入ってきた。「競輪祭(12月1日開幕、小倉)を優勝してグランプリを狙っていきたい。競輪祭に向けて気持ちを切り替えて一戦一戦頑張るだけ」。グランプリ2011争いに力強く名乗りを上げた。

 ◆小野 俊之(おの・としゆき)1976年(昭51)4月21日生まれの35歳。大分県出身。県立日出暘谷(ひじようこく)高卒。96年4月プロデビュー。通算成績は1339戦338勝。通算取得賞金8億6720万円。主な優勝は第1回西王座戦(02年)、KEIRINグランプリ04、共同通信社杯秋本番(11年)。座右の銘は天下布武。1メートル75、84キロ。血液型A。

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2011年10月11日のニュース