【キーンランドC】首差!カレンチャン重賞V3

[ 2011年8月29日 06:00 ]

<キーンランドC>レースを制したカレンチャン(左)

 札幌で行われたサマースプリントシリーズ第4戦「第6回キーンランドC」は圧倒的1番人気に推されたカレンチャンが勢いで他馬をねじ伏せ4連勝。重賞V3を決めるとともにシリーズVに“王手”をかけた。

 1・9倍の単勝オッズが示すようにほぼ1強ムードとなった札幌6F決戦。圧倒的多数のファンに支持されたカレンチャンがその期待を裏切ることなく、キッチリ結果を出してみせた。

 道中はスッと好位へ。4コーナーで早くも抜け出す形となって最後はビービーガルダンとわずかに首差。1番人気を背負っての際どい勝利に池添は安どの笑みを浮かべた。

 「きょうの内容は結構厳しかったですね。道中は外からつつかれて、4コーナーで早めに先頭に立つ形でしたから。あらためて強さを感じました」

 前走・函館スプリントSも勝つには勝ったが、休み明けで良化途上の段階。1度使ったことで、この中間は出来がグンと上向いていた。レース前にまたがった池添は「返し馬から気合が十分に乗っていたし、具合が前走とは全然違いました」と状態の良さを確認。パートナーの力をフルに引き出し、函館で完璧に仕上げたスタッフの思いにも応える勝利となった。

 「厩舎の方と(夏は)スプリントのタイトルを獲らないと、という話をしていましたから。まだ結果待ちですけど十分実績は積めましたね」

 シ烈な争いとなっているサマースプリントシリーズは2勝目を挙げて単独首位に浮上。優勝の行方はダッシャーゴーゴー、トウカイミステリーと有力僚馬2頭が出走を予定している来週のセントウルS次第となった。この馬自身は4月の阪神牝馬Sから休養を挟んで重賞3連勝。最高の形で夏を締めくくって、次はスプリンターズS(10月2日、中山)でG1獲りにチャレンジだ。安田師が今後の見通しを語った。

 「勝負根性が凄いし、素晴らしい馬ですね。この後は火曜に函館に戻って金曜か土曜に栗東に向けて出発。順調ならスプリンターズSへと考えています」

 春の阪神で弾みをつけ、この夏、北海道で素質が開花。充実の4歳牝馬がスプリント路線の頂点を目指して、さらに加速していく。

 ◆カレンチャン 父クロフネ 母スプリングチケット(母の父トニービン) 牝4歳 栗東・安田厩舎所属 馬主・鈴木隆司氏 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績11戦7勝 総獲得賞金1億9883万5000円。

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