熊本の荒尾競馬廃止へ 累積赤字13億円超…体質改善は困難

[ 2011年8月25日 10:08 ]

昨年10月に熊本県の荒尾競馬場で開かれた交流戦

 熊本県荒尾市は、運営する荒尾競馬の赤字体質を改善するのが難しいと判断、2011年度中に廃止する方針を固めたことが25日、関係者への取材で分かった。交流戦を共催している佐賀競馬(佐賀県鳥栖市)など、他の地方競馬にも影響を与えそうだ。

 荒尾競馬は近年、所属馬が減少を続け、レース編成にも苦慮。荒尾競馬組合によると、馬券の売り上げは1992年度の約159億円をピークに、10年度は約49億円にまで減少した。98年度から赤字経営が続き、累積赤字は10年度に約13億6千万円に達した。

 荒尾市によると、今年2月から競馬組合の会計方式を変更して公営企業化。国が09年度から5年間に限り認めた、公営企業廃止の必要経費に充てられる地方債「第三セクター等改革推進債」発行の道を開いている。

 地方競馬の監督官庁である農林水産省によると、最近では06年度に北海道のばんえい競馬から旭川、北見、岩見沢の3市が撤退。04年度には栃木県が宇都宮競馬を廃止している。

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2011年8月25日のニュース