【札幌記念】ジョーダン“G2力”通り!いざG1奪取へ

[ 2011年8月22日 06:00 ]

<札幌記念>アクシオンを直線外からねじ伏せたトーセンジョーダン

 サマー2000シリーズ第4戦「第47回札幌記念」が21日、札幌競馬場で行われた。トーセンジョーダンが1番人気に応えて重賞3勝目を挙げた。ゴール前で2、3着馬を競り落とすしぶとい競馬で完全復活をアピール、秋のG1制覇へ夢をつないだ。

 競り合ったら負けない。トーセンジョーダンの勝負根性が最大限に発揮された。4番手追走から残り3Fで動き出す。直線を向き、まずは前を行くカリバーンを捉えた。外から急襲したレッドディザイアを競り落とし、返す刀でインのアクシオンを鼻差かわした。決して切れる末脚ではないが、ゴールまでジリジリと伸び続けてライバルを競り落とした。

 「手応えこそ良くなかったが地力が違う。直線では絶対に抜かれないという迫力があった」。初騎乗の福永はG23勝目の実力馬に敬礼だ。「初めてで手探りだったが仕掛けるタイミングさえ間違えなければ大丈夫だと思っていた。休み明けのハンデはあるが実績は抜けているから」。信頼感が強気の競馬につながり、それが好結果を呼んだ。

 池江師は鞍上を称えた。「この馬の特長である、ワンペースだが長くいい脚を引き出してくれた。凄くいい騎乗だった」。さらに昨年のアルゼンチン共和国杯優勝時の鞍上だった三浦にも言及。「先週14日に函館から駆けつけて調教に乗ってくれた。あれがなければ勝っていたかどうか」。2人の騎手による復活Vとも言えた。

 福永はサマージョッキーズシリーズのポイントを39に伸ばし、独走態勢。秋はレーヴディソール、マルセリーナ、フレールジャックなど豪華な手駒が控える。仕事人の雰囲気すら備わってきた男が何度表彰台に登るのか、楽しみは尽きない。

 馬は北海道・ノーザンファームでの短期放牧を挟み、秋は天皇賞・秋(10月30日、東京)、ジャパンC(11月27日、東京)、有馬記念(12月25日、中山)の王道を歩む。天皇賞の前に1戦使うかは馬の状態次第だ。「春とは明らかに出来が違う。今回も腹帯を締める時に一回り大きくなったと感じた」(池江師)。成長を続けるG2コレクターがこの秋、満を持してG1を獲りにかかる。

 ◆トーセンジョーダン 父ジャングルポケット 母エヴリウィスパー(母の父ノーザンテースト) 牡5歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・島川隆哉氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績15戦8勝 総獲得賞金3億1543万2000円。

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