【全日本選抜】伏見感謝V!福島4人の思い1つに

[ 2011年8月8日 06:00 ]

全日本選抜を制しガッツポーズの伏見

 G1「東日本大震災被災地支援・第27回全日本選抜競輪」の決勝戦は7日、大阪・岸和田競輪場で争われ、山崎芳仁の逃げに乗った伏見俊昭(35=福島・75期)が優勝。賞金2690万円(副賞含む)と「グランプリ2011」の出場権利を獲得した。伏見の全日本選抜優勝は初、G1(4日制以上)優勝は08年9月の一宮オールスター以来4回目。2着は伏見追走の佐藤で2車単(7)―(3)680円(1番人気)の決着だった。

 福島タイトルホルダーラインの結束力が真夏のファイナルを支配した。「4車だし福島から優勝者を出したい」とG1優勝7回の山崎が打鐘から先行勝負。山崎―伏見―佐藤―岡部で主導権を握る展開は番手の伏見に絶好の流れとなった。

 「山崎君が打鐘から気持ち良く仕掛けてくれた。後ろに2人いるし(山崎の)気持ちに応えようと思い、前に踏ませてもらった」。伏見は最終3コーナーから踏み出してこのレース初優勝を飾った。「前の山崎君と後ろを固めてくれた佐藤君と岡部さんのおかげです」。伏見は3人の仲間に何度も何度も感謝した。

 「G1を勝ってグランプリへ」。伏見をはじめトップ選手の年頭の思いは同じ。しかし、福島勢は東日本大震災の影響で3月以降は生活の変更を余儀なくされた。山崎と佐藤は沖縄・宮古島へ、岡部は岡山へ、そして伏見は三重・松阪へと生活の場を移した。突然の環境の変化はマイナス面が多い。しかし「ようやく生活のリズムがつかめてきた」ことが今大会の福島勢の活躍につながったのだ。また「福島の競輪ファンの方々に喜んでいただければうれしい」という強い思いもあった。

 この優勝で5年連続9回目のグランプリ出場を決めた。「来年からS級S班は9人になるし、赤いパンツを履くために頑張ってきた。来年も履けて良かった」。トップに位置する伏見らしい言葉で4回目のG1優勝の喜びを語っていた。

 ◆伏見 俊昭(ふしみ・としあき)1976年(昭51)2月4日生まれの35歳。福島県白河市出身。県立白河実高卒。95年4月プロデビュー。通算成績は1195戦378勝。通算取得賞金は13億8644万円。主な優勝は第44、51回オールスター(01、08年)、第57回日本選手権(04年)、第27回全日本選抜(11年)、KEIRINグランプリ01、07。1メートル81、89キロ。血液型O。

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2011年8月8日のニュース