【函館2歳S】ムチ入れず快勝!ムーン産駒チョイス初重賞

[ 2011年8月8日 06:00 ]

<函館2歳S>直線抜け出すファインチョイス

 函館開催を締めくくる「第43回函館2歳S」は、2番人気のファインチョイスが好位から抜け出して快勝。新種牡馬アドマイヤムーン産駒が今年最初の2歳重賞を制した。領家師は昨年のマジカルポケットに続き史上4人目となる連覇を達成。上村は08年スプリンターズS以来の重賞Vとなった。

 領家師は向正面で「行ける!」と感じたという。ファインチョイスは好位の外を追走。その内に1番人気のコスモメガトロンがいることに上村は気付いていた。「いたのは分かっていたし、内に抑え込んだところで勝負はあったと思う」。4角を回るまでコスモにフタをする形で併走を続け、直線に向くと先に抜け出す。あとは余裕たっぷりにアイムユアーズ以下の追い込みを封じた。

 師は「代打の上村ジョッキーが完璧な乗り方をしてくれた。100点満点」と好騎乗を称賛。岩田が新潟で騎乗(関屋記念のヒカルアマランサスに騎乗予定も回避)したことで回ってきたチャンスを生かした上村も「追い切りの感触が良かったので、自信を持ってレースに臨んだ。パーフェクトな、思った通りの競馬ができた」と自画自賛だ。

 もちろん、馬自身も強かった。追い不足気味だったデビュー戦を完勝したのに続き、一発もムチが入ることもなく重賞V。着差(1馬身半)以上の内容に、上村は「1頭になったら遊びながら走っていたけど、まだ2戦目だし、これからが楽しみ」と素質を高く評価した。

 領家師は昨年の函館2歳S(マジカルポケット)、札幌2歳S(オールアズワン)に続いて北海道2歳重賞を3連勝の快挙。「たまたま。育成場がちゃんとやってくれて、仕上がった馬を使っているだけ」と謙そんするが、ファインチョイスには将来性も感じ取っている。「きょうもムチを入れていないし、まだ奥がありそう。あまりカッとしないから距離も持ちそうだね」と期待を込めた。

 今後のスケジュールは未定だが、クラシックを見据えてレース選択をしていく予定。父アドマイヤムーンがデビューした函館の地から、その娘もまた大きく羽ばたこうとしている。

 ◆ファインチョイス 父アドマイヤムーン 母アフレタータ(母の父タイキシャトル) 牝2歳 栗東・領家厩舎所属 馬主・宮川純造氏 生産者・北海道浦河町富田牧場 戦績2戦2勝 総獲得賞金3945万5000円。

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