“2歳最強”アシュラ、レース後ひん死の状態に

[ 2009年7月28日 10:50 ]

 25日に2歳オープン「ラベンダー賞」(札幌芝1200メートル)を圧勝したキョウエイアシュラ(牡=矢作、父・スウェプトオーヴァーボード、母・サンシャワーキッス)が、レース後に腹痛を起こし、生死の境をさまよっていたことが分かった。

 同馬を管理する矢作芳人調教師の公式ブログによると、アシュラが腹痛を起こしたのは2勝目を挙げた日の夕方5時ごろ。鎮痛剤で一度は落ち着いたものの、しばらくして痛みが再発。その苦しみようが普通ではなかったため、腸ねん転の疑いが強まった。もし、腸ねん転ならすぐに手術をしなければ助からない厳しい状態。出先から急行した矢作調教師も「馬同様に僕も死にそうな気持ち。日本一強い2歳馬になったその日に、その彼を失いそうなのだから胸が張り裂けそうだった」と祈るような思いだったという。

 だが、愛馬のもとに駆けつけてみると、苦しんでいたはずのアシュラはケロッとした表情。鎮痛剤、腸しかん剤、電気針、砂場でリラックス…スタッフの治療のかいあって、既に激痛から開放された後だった。

 2勝目の勝ちっぷりに「普段は大人しい馬なのだが、レースに行くと勝負強い。これは走る馬の必要条件を備えている」とベタ褒めだった同師だが、この回復力に「運もそうだが、生命力も優れた馬だ」とさらに自信を強めた様子。現在は「どこも悪いところがなく元気にしている」そうで、函館2歳S(8月9日、G3、芝1200メートル)を目指し調整中。「2歳重賞も一番乗りで制してくれたら」と期待を寄せている。

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2009年7月28日のニュース