【ダービー】躍動!ヴェロシティが穴候補

[ 2009年5月28日 06:00 ]

 【万哲の軸馬探訪】

 実は、ダービー前に燃え尽きてはいないか?最大のバロメーターは追い切りだ。状態の上下動が激しい3歳春。注目は「躍動感」。目を引いたのが主戦・柴田善を背にしたマッハヴェロシティだ。Wコースでコパノシンオー(4歳500万)を追いかけ、余裕の手応えで半馬身先着し、5F69秒6。一見、地味な全体時計に「?」と思ってはいけない。1F12秒2で鋭く反応した後、鞍上は手綱を緩めず、2コーナー過ぎまでスピードを落とさずに駆け抜けた。
 「全部、いいっすよ」。柴田善の笑顔を見れば、体調の良さは歴然。「息遣いが凄く良くなっています。万全の状態だと思う」と称賛の言葉を並べた。ダービー挑戦15回目のベテラン。ジャッジは決して甘口ではないだけに、言葉の持つ意味は大きい。
 「皐月賞をあきらめ、ダービー一本に絞ったかいがあって本当に動きがいい。1勝馬ですけど、強い相手に常にぶつけ、頑張ってきた馬だから」。武藤師の言葉にピンとくるものはないか?昨夏の新馬戦を勝った後は重賞&オープンを一貫して使い続けて、ロジユニヴァース、リーチザクラウン、ブレイクランアウトあたりとは小差で踏ん張ってきた。注目は、3月すみれS3着で潔く皐月賞を断念して、トライアルの青葉賞(2着)に懸けた点。結果的に3歳になってダービーが4戦目という余裕のローテーション。07年2着アサクサキングス(14番人気)も同4戦目、昨年は2着に激走したスマイルジャック(12番人気)も5戦目。少なくともダービー前に“消耗”していては失格。その点、マッハには穴馬の資格は十分ある。
 問題は天気予報だ。28日以降、ダービー当日まで東京の予報は芳しくない。「週初めから傘マークがずっと、気になっていてね」と武藤師。マッハの好走は、もちろん良条件。関東勢ではナカヤマフェスタも良希望。「跳びがきれいな馬。いい馬場で」と蛯名は切望している。週末の天気は?きょう確定する枠順次第では“難解ダービー”に一変する可能性もある。こちらの酒量も増え、困っている。(小田 哲也)

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2009年5月28日のニュース