カッチーがヴォイスの真の末脚を引き出す

[ 2008年8月8日 06:00 ]

トウショウヴォイスに騎乗する田中勝

 「キーマンの懐へ」は新潟・関屋記念でトウショウヴォイスに騎乗する田中勝春騎手(37)を直撃した。

 ――トウショウヴォイスの前走(七夕賞8着)はスタートで外の馬に寄られ、内へ押し込まれました。
 田中勝 完全にぶつかってしまいました。それで内の苦しい位置取りに。あれが最後まで響きました。
 ――折り合いを欠いたのもスタートで接触した影響?
 はい。小回りコースということで、ある程度前で競馬をしようかという意識を持っていました。そういう気持ちでいるところへ、馬体をぶつけられたので行きたがってしまいました。
 ――結局、終始馬場の悪い内を通らされたこともあって3~4コーナーで手応えが怪しくなった。
 外からかぶされ通しで厳しい競馬になってしまいました。ただ、馬場を気にするようなことはありませんでした。
 ――エプソムC(4着)の脚は強烈。どちらかと言うと左回りがいい?
 右回りの前走がおかしな走りで、左回りの前々走がスムーズだったという感じは特に受けませんでした。どちらでも問題はないと思うけど、実績からは確かに東京や新潟がいいみたい。そういう意味で新潟になるのはいいでしょうね。
 ――末脚勝負型なので直線の長いコースが合う。
 それはあるでしょうね。どうしても注文のつくタイプなので、右回りうんぬんというよりも小回りコースだと難しいのかもしれません。
 ――新潟ならエプソムCで見せたような末脚も使えそう?
 ただ、エプソムCの時は見た目ほど伸びている感じは受けなかったんです。追い上げているというより、前との差が縮まってきたかなという程度の印象でした。
 ――出走馬最速の上がり3Fですが、34秒7という数字自体は驚くほど速いものではありません。
 でしょう?だから、それほど凄い脚を使っているという印象は受けなかったのだと思います。今度は本当のいい末脚を使わせてあげたいですね。
 ――そのためにも、やはり折り合い。前走で掛かった原因ははっきりしているから、そのあたりの心配はないのでしょうか?
 いえいえ、やっぱり折り合いに心配がないといえばウソになります。前が引っ張ってくれる展開になればいいのですが…。
 ――マイルの今回、自然と流れが速くなりそうなのは好材料ですね。
 ただ、今の新潟の芝は速い流れでも前が簡単には止まらない傾向。折り合いに注意しながら、少し前めで競馬をするのがいいかなと考えています。
 ――そういう競馬ができるなら後は状態面だけですね。
 その点、小桧山調教師は狙ったレースに向けて、きっちりと仕上げてくるので心配はしていません。あとは僕がリズム良く走らせてあげるだけです。(ターフライター 平松さとし)

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2008年8月8日のニュース