♪夏が来~ればジャスパー/マーメイドS

[ 2008年6月18日 06:00 ]

“夏女”サイレンジャスパー

 今週唯一の重賞「第13回マーメイドS」(22日、阪神)に2年連続2着のサンレイジャスパーが参戦する。昨夏、小倉記念を快勝した後はツメ不安などで1年近くの休養を強いられたが、懸案だったツメもしっかり伸びて出走態勢は整った。典型的な夏馬で、大好きな季節に弾みをつける重賞Vの期待が膨らむ。

【マーメイドS登録馬


 夏女が1年ぶりにターフに戻ってきた。サンレイジャスパーが昨夏の小倉記念1着以来の復帰戦を迎える。1週前追いの11日は坂路で4F51秒8~1F12秒8。素軽いフットワークで軽快に駆け上がった。高橋成師は「まだ先もあるから余裕を持たせてやっているつもりだけど、あれだけ動いたからね。ツメのほかに悪いところはなかったわけだから」と順調な仕上がりぶりを明かしている。
 10カ月半余に及ぶ休養の理由は蟻洞(ぎどう)。ツメの内部が菌やカビにより、アリが巣をつくったようにボロボロになってしまう。人間の水虫に例えられることもあり、なかなか完治しない。そこで昨夏、患部のツメを思い切って3/4ほどカットした。これがしっかり伸びるのを待つため、ここまで休養が延びたのだ。
 担当の三浦厩務員は「ずっとツメの不安はついて回っていたけど、もう心配ない。昨年に比べてツメの形からしていい。今はモロさもなくなって、蹄鉄もクギでしっかりと打てるようになった」と手応えを口にする。体つきに関しても「休む前より20キロぐらい増えて、480キロ台で競馬できる体になっている。2年間ずっと使い詰めだったから、いい意味での休養になったはず」。
 前走・小倉記念の馬体重は472キロ。暑い盛りの長距離輸送後であったことを考えれば、そこからは増えて当然だ。過去の戦績を見ても良績は夏場に集中。今年の大目標は昨年5位に終わったサマー2000シリーズの制覇だ。高橋成師は「トップハンデ(56キロ)だが、ここでやれないようでは牡馬相手にどうこう言えない。調教で気持ちさえ乗っていれば、そこそこは走れる馬。道悪にでもなれば…」。週末の天気予報は下り坂。ただの叩き台で終わらせるつもりはない。

 ≪「あと一歩」を返上だ!≫サンレイジャスパーは3年連続でこのレースに参戦。06年はソリッドプラチナムに鼻差2着、07年はディアチャンスに0秒2差2着とあと一歩のところで勝利を逃している。3度目の正直なるか。ちなみに、ジャスパーはハンデ戦の重賞に6回出走しているが、54キロが最高で56キロを背負うのは初めて。これをいかに克服するかが鍵になりそうだ。

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2008年6月18日のニュース